「熟成していないテキーラに、6年以上コニャック樽で熟成した原酒と、同じく6年以上オロロソ(シェリー)樽で熟成した原酒の3種をブレンド。熟成した2種のエクストラアニェホが全体の80%以上を占めているので、非常に複雑な香りと味わいが特徴。コニャック樽を用いた熟成は私たちにとっても初の試みです」(ヴィリディアナ)
それにしても、「クラセアスール」が特定の国へ向けた限定品を発売するのは大変珍しいそうだが、なぜ日本だったのか。
「日本のお客様は、お酒に対する知識も関心も非常に高く、原産地にどんな文化や職人技があるのか、生産の背景まで理解しようとします。そうした姿勢は、私たちが大切にしている価値観とも非常に近いと感じていました」(マイケル)
世界中で同じものを手に入れられる時代だからこそ、ひとつの土地の文化と向き合い、そのためだけにつくられたものは、より特別な意味をもつ。メキシコの文化を背景にもつ「クラセアスール」が、日本の美意識と出会って生まれた650本は、「The Dance of Cultures」という名の通り、ふたつの文化の邂逅を祝福している。
キスをするように少しずつ
最後に、この特別な一本をどう味わえばいいのか尋ねると、ヴィリディアナから返ってきたのはスペイン語でキスを意味する「a besos」という言葉だった。
「キスをするように、少しずつ飲んで」
ショットグラスで一気にあおるのではなく、キスをするように少しずつ。その一杯に費やされた時間や、遠いメキシコの文化までゆっくり味わう。それは、なんとも贅沢なテキーラの楽しみ方だ。
場所協力:OXOMOCO
https://salt-group.jp/shop/oxomoco/
クラセアスールアジア
https://www.claseazulasia.com/
ヴィリディアナ・ティノコ◎グアダラハラ自治大学でTequila Processesの修士号を取得し、現在のClase Azulの“DNA”ともいえる特許酵母を開発。アガベの選定から発酵、蒸溜、熟成、ブレンディングまで、テキーラの製造全般を統括。
マイケル・チャン◎投資銀行、ヘッジファンド、ベンチャーキャピタルなど金融・投資業界で20年以上の経験をもつ。2018年よりClase Azul Asia代表取締役として、アジア10カ国以上のブランド戦略および事業運営を統括。
ソフィア・オルティス・ガルシア◎ニューヨークや東京で陶芸を学び、日本での創作経験をもつアーティスト兼デザイナー。自身の作品制作を続けながら、2024年よりClase Azul Méxicoクリエイティブディレクター。


