精製の逼迫
ニューヨーク港のディーゼル先物を見てみよう。これは米国のジェット燃料に最も近い上場代替指標である。9月24日時点で、今月限の契約は1ガロン約5ドルで取引されていた。2027年6月限は3.73ドルだった。差は1.27ドルであり、アメリカン航空の四半期燃料費を10億ドル(約1580億円)押し上げる1ドルを上回る。
私を驚かせたのは、その緩和がどこから来るかである。安い原油による部分は約3分の1にすぎない。残りの3分の2は、精製プレミアムの縮小によるものだ。
このプレミアムとは、原油をジェット燃料に転換するための追加コストである。ブルームバーグのデータによると、2024年と2025年には、ニューヨークのジェット燃料は通常、原油より1バレルあたり20〜30ドル高く売られていた。9月、その差は100ドルを超えた。イランでの戦争と、ウクライナによるロシア製油所への攻撃が燃料輸出を締め付けたためである。
航空会社の痛みは製油会社の棚ぼた利益となり、バレロとフィリップス66の株価は年初来でそれぞれ127%、96%上昇している。だが、ヤルデニ・リサーチのデータによると、一部のアナリストは来年の精製収益が23%超減少すると予想している。商品トレーダーと株式アナリストは同じ物語を語っている。逼迫は緩和に向かうはずだ、ということだ。
ただし、先物価格は予測ではない。安いジェット燃料がすぐそこまで来ているとは私は考えていない。国際航空運送協会(IATA)は、精製プレミアムが戦争前からすでにコロナ禍前の平均を大きく上回っていたと指摘しており、米国の精製能力は昨年縮小した。緩和は見込まれるが、かつての平常への回帰ではない。
燃料ヘッジなしが奏功し得る理由
米国の航空会社は、何年も前に燃料ヘッジをおおむねやめている。サウスウエスト航空は2025年末、衝撃が訪れる直前に有名なヘッジプログラムを終了した。
欧州の航空会社は逆のアプローチを取った。ロイターによると、ルフトハンザは2026年分の燃料の86%をヘッジしており、ライアンエアーは来年の必要量の約80%を、原油67ドルを前提とする価格で固定している。
そのため、米国の航空会社は今年、打撃を全面的に受けた。だが先物市場が正しいなら、これらの航空会社こそが真っ先に、かつ全面的にその緩和の恩恵を享受する一方、欧州の競合他社はヘッジに縛られたままとなる。
量より質
すべての航空会社が同じようにつくられているわけではない。そして私は、これこそがバークシャーの選択の鍵だと考えている。2016年、同社はセクター全体を買った。しかし今回は、1社だけを買った。


