伝説的人気記事 元ファーストクラスCAに聞く「機内で噂される一流の乗客」の共通点 の著者、「シーエーメディアエージェンシー」代表取締役 清水裕美子氏は、日本航空(JAL)の客室乗務員として国際線ビジネスクラス、ファーストクラスなどを含めて約5年乗務した経験を持つ。
元航空業界関係者の立場で清水氏が今注目するのは、「プライベートジェットによる観光利用の促進」という、ある地方空港のユニークな施策だ。
プライベートジェットからヘリへ、富裕層の旅を変える福井の「空の導線」
福井県に、少し意外な空の動きが生まれています。
定期便の就航がない福井空港に、プライベートジェットなどの小型ジェット機がやってきます。到着後は、エプロン(※乗客の乗降、貨物の積み下ろし、燃料補給、機体の点検・整備などのための駐機用のエリア)内でハイヤーやヘリコプターに乗り継ぐことも可能です。
さらに、目的地によっては福井空港に降り立つことさえなく、県内に設けられた場外離着陸場へヘリで直接到着。ハイヤーで観光地を巡っている間に、航空機だけを次の場所へ移動させるという運用もあります。
そんな、一般の旅行者にはなかなか見えない「空の導線」が、福井で整えられつつあります。
定期便がないからこその柔軟性で、新たな空の導線を切り開く福井空港。
小型ジェット機にハイヤーを横付け! 定期便がないからこそできる柔軟な対応
福井県土木部港湾空港課空港利活用室長の道久英一氏は次のように話します。
「福井空港は、定期便が就航していない空港です。一見すると、空港としての活用には制約があるようにも思えます。
しかし、定期便がないからこそ、利用者の希望に合わせた柔軟な対応ができるという側面もあります。
福井空港では、観光やビジネスでの利用を見据え、プライベートジェットによる観光利用の促進に取り組んできました。
例えば、航空機が到着したエプロン内にハイヤーを横付けできるため、乗客はターミナルから車まで移動する手間を抑え、スムーズに目的地へ向かうことができます。
ハイヤーだけでなく、エプロン内でヘリコプターに乗り継ぐことも可能です。さらに、プライバシーを確保できる待合室も今後の新空港ビルの整備で設置される予定とのこと。利用者の多様なニーズに対応しています」
定期便の運航スケジュールに縛られにくく、希望に合わせて時間を調整しやすいことも、プライベートジェットを利用する人にとってのメリットだといいます。
「単に航空機を受け入れるだけでなく、到着後の移動まで含めて、利用者が快適に旅を続けられる環境を整える。そこに、福井空港ならではの柔軟性があります」

グライダー訓練の学生(福井県提供)



