Glīd Technologies:米国物流のための主権的フィジカルAI
Glīd Technologiesは、道路・鉄道両用システムを開発するスタートアップだ。道路、鉄道、各種ヤード、港湾、防衛・安全保障の現場といった多様な環境を横断して貨物を輸送するシステムの構築に取り組んでいる。陸軍退役軍人のケビン・ダモアによって2022年に設立され、カリフォルニア州リバーサイドに本社を置く。筆者が米国版Forbesに寄稿した記事では、ファーストマイルおよびラストマイル物流向けに、鉄道と道路の回廊を摩擦なく「滑走」できる物流車両という同社独自のソリューションを紹介した。
鉄道と道路の両モードに自律性を組み込むことは、Glīdの重点分野であり、防衛および商用環境における重要な物流運用を可能にする。同社のプラットフォームは、現在存在するインフラ上で、道路上でも鉄道上でも荷物を運ぶ。機関車もクレーンも積み替えも不要である。指揮統制レイヤー「EZRA-1SIX」は、何を、どのネットワークで、いつ動かすかを決定し、その機械を走行する鉄道のルールに結び付けるよう設計されている。その利点は極めて大きい。短距離・小ロットの鉄道貨物輸送を経済的に成立させ、道路渋滞、燃料費、汚染を減らす。シームレスな道路自律走行により、貨物の積み替えなしに、商業向けおよび住宅向けのファーストマイル/ラストマイル配送を実現できる。
CEOのケビン・ダモアは次のように述べる。「車両、自律化スタック、インテリジェンスはすべて、米国を拠点とするパートナーおよびメーカーを通じて開発されています。調達戦略としては、BOM(部品表)コストベースで100%を米国内のサプライヤーから調達する体制を構築しています。その焦点は、米国の産業基盤を活用し、シャシーや筐体の製造から、動力・推進系、鉄道システム、制御・自律化ハードウェア、さらにはセンサー、演算処理(コンピュート)、通信、電気アーキテクチャ、そして最終的な統合に至るまで、あらゆるプラットフォーム要素を自国で構築することにあるのです」。現在、すべての半導体、バッテリーセル、サブコンポーネントが米国内で物理的に製造されているわけではない。ただしサプライチェーンは、調達と統合を担う企業が米国内に存在するよう、意図的に構成されている。「要点は、米国の産業基盤を使ってプラットフォームを構築し、そのプラットフォームを使って米国の産業基盤を強化することにあります」。
編集部注:筆者のSabbir Rangwalaは、Glīdのアドバイザーである。
AoT®革命は、ロボット、ドローン、車両を使うさまざまな防衛および商用アプリケーションで急速に進んでいる。最終システムで主導権を握ることは重要だが、この革命を支え、急成長するフィジカルAI領域で競争優位を維持するためには、安全で主権的なサプライチェーンを確立することも同じく重要である。世界各国の政府と産業界は、こうしたサプライチェーンを支える設計・製造インフラの確立に投資している。


