ルゼペツキは、コスト削減、性能最適化、電動モーターの部品設計に加え、モーター磁石設計におけるレアアースの使用量削減にも重点的に取り組んできた、と強調する。同氏はまた、Anser AIが現在、顧客が直接関与して設計を生成し、絞り込めるモードへ移行していると説明した。現時点では、概念実証(PoC)のデモが商業契約へと移行しつつあり、2026年には大きなサブスクリプション収入が見込まれている。同社は2024年のシードラウンドと助成金による資金調達に加え、これまでに約1400万ドル(約22億2000万円)を調達しており、近い将来にシリーズAラウンドを実施する意向である。当初、モーターの設計に重点を置いたのは、投資対効果に大きなインパクトをもたらす分野に集中するためだ。参考までに、電動モーターは次のような特徴を持つ。
1.世界の電力の半分を消費している。モーター性能のわずかな向上でも、世界中の数十億台のモーターと掛け合わせれば、エネルギー使用量と炭素排出量の大幅な削減につながる。
2.システムレベルのギャップを活用する。モーター部品がサイロ化されて設計されてきた従来のアプローチとは異なり、Monumoはモーターを統合システムとして設計し、従来のエンジニアリング手法では達成できない性能向上を引き出す。
3.レアアース材料への依存を減らす。EV用モーターの約80%は、採掘コストが高く、希少で、環境負荷も大きいレアアース磁石に依存している。Monumoのアプローチは、効率や性能を犠牲にすることなく、磁石使用量を20%以上削減できることをすでに示している。
Monumoは最近、Hyundai Cradleと自動車向け電気モーター設計のプロジェクトを完了した。同プロジェクトでは、Anser AIが上記の設計フローに従ってコストを削減し、イノベーションを加速し、レアアース材料の含有量を減らし、その上で約20%のコスト低減を実現するモーター設計を提案できることを実証した。
ルゼペツキは次のように述べている。「イノベーションの最前線に立ち続けるというHyundaiの明確なコミットメントは、成果を生んでいます。当社がR&Dチームと実施した最新のPoCでは、従来の手法では不可能なタイムラインで、代替となる低コストのモーター設計を実現しました。これは、物理に根差したAIが、世界最高水準のエンジニアリングチームのプロセスに対しても実質的な商業上の優位性を加えられることを証明しています」。
Hyundai Cradleは「この成功した協業は、AIを将来のモビリティ開発にどのように統合できるかを評価するうえで重要な一歩となります。技術的検証にとどまらず、長期的な協業の可能性も生み出し、次世代EVイノベーションの最前線に立ち続けるというHyundaiのコミットメントを強化するものです」と述べている。


