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2026.10.15 11:15

米大手4行が稼ぐ陰で借り手企業の株主が損をする、好決算に株式投資家が身構えるべき理由

William - stock.adobe.com

ウェルズ・ファーゴの利ざやは2.61%から2.43%へ縮小、預金に払う利息が上昇

ウェルズ・ファーゴの決算は、話をもう一段複雑にした。融資残高は伸びたが、純金利マージン(運用資産の利回りから、資金調達のコストを差し引いた利ざや)は、前年同期の2.61%から2.43%に低下した。

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同行は、そうした融資の元手になる預金に、以前より多くの利息を払うようになっている。信用危機というわけではない。成長には資金が要り、その資金のコストによって、成長に本当はどれだけの価値があるのかが決まる。そのことを改めて思い出させる数字である。同じ計算は、いまや何百社もの上場企業に当てはまる。

株を一斉に売る局面ではなく、低利の資金で稼いできた銘柄に注意

今回の決算は、銀行株や株式全般を広く売るべきだと言える理由にはならないと思う。融資はいまも受けられる。借り手はおおむね返済を続けている。企業による買収や資金調達などの動きも上向いている。こうした事実を前に危機をあおるのは、不誠実というものだ。

私が懸念しているのは、もっと範囲の狭い話である。安い資金調達を土台に利益を積み上げてきた企業が、その資金を借り換えなければならない時期に近づいている。そのことがすでに株価に織り込まれている企業もあれば、まだ織り込まれていないかもしれない企業もある。

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返済予定表と新たな利払い費から、割安株が本当に割安かを見極める

私なら、まず債務の償還スケジュール(借金の返済期限がいつ、いくら来るのかの一覧)から見る。借金の総額よりも、いつ返済期限が来るのか、借り換えにいくらかかるのかのほうが重要である。次に、新たな利払い費をキャッシュフロー計算書に当てはめ、株主の手元に何が残るのかを確かめる。この作業をすれば、割安とされる株がなぜ安いのかが見えてくるかもしれない。

好機が見つかることもある。手元資金があり、返済期限の負担が重くなく、手を打つ力もあるのに、借金を抱えた競合他社につられて株価が下がった企業もある。そうした企業こそ、全体の下落から切り分けて見る価値がある。事業の売却や分離、経営陣の交代をきっかけに、市場が評価を見直さざるを得なくなる場合には、なおさらだ。

他行は追随し償却は増えるか、支出を削るのはどこか

JPモルガンの引当金の積み増しは、企業の信用力が悪化していることを証明したわけではない。どこに目を向ければよいかを教えてくれたのだ。私が見極めたいのは3つの点である。ほかの銀行が後に続くのか。実際の貸倒償却が、引当金の積み増しと歩調を合わせて増えるのか。そして、返済を守るために投資を削り始めるのは、どの借り手なのか。

銀行の決算は好調なままだ。株式投資家にとって問題なのは、その好調さのうち、どれだけが、もとはほかの誰かのものだった現金から生まれているのかという点である。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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