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2026.10.16 12:00

OpenAI「ジャンク級」、アンソロピック「かろうじて投資適格」と判定──AI格付けのスタートアップ

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AI開発の2強が何年も先まで背負う支出、80兆円超と130兆円超に上る

多額の設備投資を伴う業界では、リースや、実際に引き取ったかどうかにかかわらず決まった量の代金を支払う「テイク・オア・ペイ契約」(take-or-pay)、事業そのものが生む収益を返済の元手とするプロジェクトファイナンスが、何十年も前から使われてきた。

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今回違うのは、将来のキャッシュフローがまだ大部分で仮定の域を出ない企業が、桁外れの規模で支払いを約束している点だ。Anthropicには、少なくとも5180億ドル(約82兆3620億円)にのぼる将来のインフラ関連の支払い義務があり、その大半は解約できない。ブロードコム関連の設備リース債務だけでも1612億ドル(約25兆6310億円)にのぼる。

一方のOpenAIは、2030年までにデータセンターと半導体に8560億ドル(約136兆1040億円)を投じる見通しを示している。その大きな部分を占めるのが、アマゾンから8年間で1000億ドル(約15兆9000億円)分のコンピューティング能力を買う約束だ。どちらも通常の社債や借り入れではない。だが、いずれも両社に、この先何年にもわたって巨額の支出を義務づけている。

AIRの格付けは、こうした支払い義務を直接には織り込んでいない。将来の固定的な支払いを数千億ドル(数十兆円)分加えたところで、どちらの会社の信用力もよく見えるようになるとは考えにくい。

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モルガン・スタンレーなどがムーディーズを含む3社と協議、上場後の投資適格を狙う

とはいえ、こうした約束を格付けの上でどれだけ重く見るかは、格付け会社の判断に委ねられる部分が大きい。それもあって、両社の側も格付け会社に働きかけている。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が9月に報じたところによると、OpenAIとAnthropicがIPOの準備を進めるなか、モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスが両社に代わって、S&P、ムーディーズ、フィッチと協議してきた。上場後に投資適格の格付けを得るためである。

通常の格付けでは、企業のほうが格付け会社に依頼し、非公開の財務情報を渡す。そのうえで、正式な格付けが公表される前に、非公開の評価を受けることができる。結果が気に入らなければ、その評価は日の目を見ないまま終わるかもしれない。今回は違う。OpenAIもAnthropicもAIRに格付けを依頼しておらず、帳簿も見せていない。AIRが両社の格付けを公表するかどうかを、決めることもできなかった。

OpenAIとAnthropicは、自社の製品と、1兆ドル(約159兆円)に迫る規模の事業を築くために、インターネット上の膨大な情報を、許可を求めることなく取り込んできた。そして今回、社員10人のスタートアップAIRが同じ技術を使い、両社が望もうと望むまいと、どちらかといえば芳しくない格付けを下した。許可を求めずに使う側だった両社が、今度は許可なく評価される側に回ったわけだ。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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