ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)は、世界で最も有名なシェフの1人として世界的な名声を築いてきた。だが、この料理界のスーパースターでさえ、レストランビジネスで成功を収めるには素晴らしいメニュー以上のものが必要であることを知っている。
Apple TVのシリーズ「ナイフエッジ:ミシュランの星への挑戦」(原題:Knife Edge: Chasing Michelin Stars)でプロデューサーを務めるラムゼイは、同作のプロモーションのための記者会見で、料理界と卓越性の追求について語った。レストランが直面する財務上の課題から、有名シェフの影響力の高まりまで、幅広い話題に言及。また、ミシュランの「星」を獲得すること以上に、それを「維持」し続けることがなぜ至難の業なのかを明かした。
いかにもラムゼイらしく、歯に衣着せぬ物言いだった。
ゴードン・ラムゼイ「レストラン経営は優れた料理だけではない」
ラムゼイにとって、今日のレストラン業界が直面する最大の課題の1つは、創造性や才能の不足ではない。経済的・財務的な環境の悪化である。
食材費、人件費、日々の運営費が上昇するなか、どれほど才能あるシェフでも業界のビジネス面を理解する必要がある、と彼は強調した。
「最大のリスクは経済です」とラムゼイは語り、レストランは何よりもまずビジネスであると説明した。
また、レストラン経営を志す人々に向けて実践的なアドバイスを行い、事業を拡大する前にまずは小さな規模で始め、熱心な顧客基盤を築くことの重要性を強調した。
「まずは実力のある地域密着型のレストランになり、それからその地域で一番になりなさい」と彼は助言した。
ラムゼイによれば、レストランの成功を測る試金石は、必ずしも週末にどれだけ混雑するかではない。
「金曜や土曜のピーク時に満席にするのは難しくありません。勝負を決めるのは、月曜から水曜の平日です」
さらにラムゼイは、野心が財務上の現実を先走らないよう警告し、レストランはより大きな目標を追う前に、確固たる基盤を築く必要があると指摘した。
ミシュランの星を維持することは、獲得するよりも難しい
世界中のシェフにとって、憧れのミシュランの星を獲得することはキャリアを決定づける瞬間になり得る。だがラムゼイは、本当の挑戦は祝福が終わった後に始まると考えている。
レストランの評判を維持するプレッシャーについて振り返りながら、彼は、顧客に再訪してもらうためにはシェフが絶えず進化しなければならないと説明した。
「本音を言えば、最も難しい仕事はそれを維持することです」とラムゼイは語った。



