AI

2026.10.19 11:00

エヌビディアとスタンフォード大の専門家が語る、現実世界で動くフィジカルAIの可能性と課題

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最も期待するエージェント型AI、費用のかさむ自律システム開発を加速

終盤、私は2人それぞれに、AIの何に胸を躍らせているかを尋ねた。

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ロボットを動かすAIモデルには、カメラの映像と言葉の指示からロボットの動作を直接生み出す「VLAモデル」や、周囲の状況がこの先どう変わるかを予測しながら動作も生み出す「ワールドアクションモデル」などがある。パボーネはまず、こうしたモデルをめぐる議論に触れた。

「このところ、VLAモデルやワールドアクションモデルなどをめぐって、さまざまな議論があります」とパボーネは言う。「私がいちばん期待している技術は、エージェント型AI(指示を受けて、自ら手順を考えながら作業を進めるAI)のワークフローに代表されるものです。理由の1つは、自律システムを動かすソフトウェア一式、つまりオートノミースタックをどう組み立てるかという点で、新たな可能性が開けるからです。もう1つは、エージェント型AIのワークフローが、ふつうはきわめて費用のかかる自律システムの開発を、大きく加速させる手段になるからです」。

つまり、エージェント型AIは、コストを抑えながら自律システムの開発を加速させる手段になるということだ。オートノミースタックを組み立てる手段にもなる。

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「物理の世界では、エージェント型AIの応用が爆発的に広がると見ています」とパボーネは付け加えた。「ワークフローを微調整して物理の領域に合わせることから、もちろん、自律システムの開発プログラムのなかでそれを実際に使い、具体的に組み込み、現実の環境に結びつけることまで、あらゆる段階においてです」。

現在の最先端も5年で古び、1〜2年後には企業や技術が集約される

ウェッツスタインも、いくつかの予測を語った。

「現在の技術開発のペースなら、5年後には、こうした話はどれも古いものになっているでしょう」とウェッツスタインは言う。「10年後に実現していてほしいのは、世界中に巨大なデータセンターを建てて環境に大きな負荷をかけなくても、世界のAIの需要をまかなえるだけのクリーンなエネルギーと計算用のハードウェアが、ふんだんにある状態です。10年後にぜひ見たいものを挙げれば、こうなります。クラウドに頼らずにエッジデバイス(クラウドではなく端末の側でデータを処理する機器)の上で動き、こうした自動運転車を動かす助けになる小規模言語モデル。あるいは、よりコンパクトで省エネルギーな形で計算できる、根本から異なる計算アーキテクチャーです」。

「変化は波のようにやって来るでしょう」とパボーネは予測する。「おそらく1〜2年後には、さまざまな企業のあいだで再編が進み、技術の路線についても絞り込みが進むでしょう。自動運転のごく初期に起きたことと、よく似た形です」。

目覚ましく進化するヒューマノイドだが、消費者にとって何の役に立っているのか

ウェッツスタインは、現在のロボット工学に対する、こんな批判も付け加えた。

「脚を持つヒューマノイドロボットは、かなり目覚ましいペースで進化してきましたが、いまのところ、本当に役に立つことは何もしていません」とウェッツスタインは言う。「見た目は格好いいし、目新しくはあります。でも、少なくとも消費者にとって、今何の役に立っているでしょうか。そう、ゼロです」。

この状況がいつまで続くのかは、私にはわからない。いずれにせよ、私は上の階へ急がなければならなかったので、別れの挨拶をして、あとの進行はパネリストたちに任せた。続きは動画で見ることができる。フィジカルAIが近い将来にもたらすものを考えるうえで、よい出発点になったと思う。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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