キャリア・教育

2026.10.02 13:15

時間価値が高い人は何が違うのか? ゴルフで考える「人生プレミアム」の作り方

「社会寿命」を次世代に移転する

このαを作っていくという思考は、お子さんをお持ちの方にもぜひ知って欲しい考え方です。

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私は35歳のときマレーシアへ移住しました。当時、長女は3歳、次女はまだ0歳。さらに、私の日本での事業が軌道に乗り始めたタイミングでもあり、周囲からは「なぜこのタイミングで?」と何度も聞かれました。でも、答えはシンプルです。「このタイミングだからこそ」。

子どもは幼ければ幼いほど、環境への適応が早い。マレーシアは、英語・中国語・マレー語が日常的に飛び交う多言語環境で、そこに3歳の子どもを置けば、自然に3つの言語が体に染み込むし、多様なバックグラウンドを持った人たちの中で生きていくスキルが身につきます。早くからその環境に飛び込めば、将来も関係が続く関係性がたくさん作れる可能性が上がります。子どもの社会寿命を考えても、もう少し待ってからではなく、「今」だったのです。

この意思決定は、今着実に結果として現れてきています。次女は面白いことに、和食の道を選びました。飲食人大学で本格的な技術を学び、日本の職人文化に深い憧れを持っています。マレーシアで育ち、世界を肌で知ったうえで、「海外で日本の食文化を発信する」という彼女独自のポジションを作ろうと努力しています。親の意思決定や設計のもとで、子どもが子ども自身のαを育てていくことができるのです。

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私にとっても、一から取引先などを開拓していくことになりました。そして新しい市場を開拓できた。現地の深い情報を知っている人物という立場を取ることは、恵島良太郎個人の固有価値(α)をつくることであり、社会寿命、経済寿命を考えても良い選択でした。

αを持つ人と持てない人

最後に一つ、重要な補足をします。αを生み出す意思決定には、必ずトレードオフが伴います。ゴルフでは、移動時間も含めれば半日以上の時間がかかりますし、道具や施設利用には結構お金もかかります。マレーシア移住では、日本にある人脈の一時的な希薄化というコストがありました。

しかし、そのコストを受け入れる覚悟があるかどうかが、αを持つ人と持てない人の分岐点です。コストを嫌ってβの位置に留まり続けることも、一つの選択。しかし「本当はαを取りにいきたかった」という後悔が、老後に積み上がっていくかもしれません。人生のROAを考えたとき、αへのコストを惜しんだことで何を失ったかを、私たちは生の終わりに近づいて初めて実感することになります。

今、あなたが目の前で躊躇している意思決定は、αへの扉ではないか。もう一度、問い直してみてください。

文=恵島良太郎 編集=露原直人

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恵島良太郎の「人生ファイナンス思考」

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