メタは、既存の広告・顧客対応基盤を強みにHubSpotと競合
メタの強みは、すでに多数の企業と広告主が自社サービスを利用している点にある。
・メタは2026年6月、100万社を超える企業がWhatsAppとMessengerで顧客対応するAI「Meta Business Agent」をすでに利用していると発表した
・2026年6月には、800万超の広告主が広告制作にメタのAIツールを使っていると説明した
・メタが2026年6月に導入した広告制作ツールは、効果を上げている広告を広告主に示し、広告効果のデータを基に新しい広告を生成してテストする
中小企業は早期に、広告出稿や顧客対応にすでに使っているメタのサービス上で、AIエージェントに見込み客の選別、予約受付、販売成立までを担わせられるようになる可能性がある。見込み客の選別から販売成立までを支援することは、HubSpotが中小企業へ提供する中核業務そのものだ。
HubSpotは中小企業向けに、マーケティング、営業、顧客サービス、ウェブサイトのコンテンツを1つにまとめたプラットフォームを販売している。コンテンツやSNSを使った顧客獲得を支援し、メタを含む複数の広告チャネルも管理する。
メタが自社アプリ内にAIエージェント、広告制作、見込み客への営業フォローを組み込めば、多くの中小企業は別のマーケティングプラットフォームを契約する必要がないと判断するだろう。HubSpotにとって脅威になるのは、価格と、企業が顧客へ届くための手段をメタがすでに握っている点だ。メタはAIエージェントを、広告費に使えるクレジット、メッセージ機能、ショッピング機能と組み合わせ、単独契約のマーケティングサービスに対抗する価格を設定できる。
コストを抑えたい中小企業にとっては、価格、使いやすさ、顧客がすでに利用しているサービスの3点が選択を左右し得る。HubSpotが自社サービスをAI中心のマーケティングプラットフォームへ作り替える判断は理にかなっている。2026年9月には新規顧客向けにOpenAIとのAI機能パッケージを投入した。同時に、HubSpotの価値の多くが複数ツールの連携にあり、メタが管理するツールの範囲も広がっていることが浮き彫りになる。


