スマートリング大手のOura(オーラ)は米国時間9月29日午前、計画していた新規株式公開(IPO)を延期すると発表した。同社は声明のなかで、IPO市場における「不確実性」をその理由に挙げている。
同社は、IPOには「強い需要がある」ものの、ナスダックへの上場を見送る決定を下したと説明した。
また、IPOに向けた手続きを開始して以来、事業基盤は「さらに強化された」とし、2026年度の売上高は前年比90%増になる見込みだという。
現在の有料会員数についても、米証券取引委員会(SEC)に提出した上場申請書類で開示していた6月末時点の500万人から、570万人に増加したことを明らかにした。
なお、今回の発表では今後の上場予定時期に関する新たなスケジュールは示されなかった。
トム・ヘイルCEOは、引き続き「従業員と投資家にとって素晴らしいIPOを実現する」ことを目指していると述べつつも、同社には上場時期を選ぶ「余裕」があると語っている。
今回の延期発表は、SECに上場計画の概要を記した書類が提出されてからわずか1週間後に行われた。提出書類のなかで同社は、1株あたり40ドルから44ドルで5000万株を売り出し、22億ドル(約3500億円)を調達する計画を明らかにしていた。これが実現していれば、完全希薄化後の評価額は約156億2000万ドル(約2兆4992億円)に達する見込みだった。提出書類によると、6月30日までの9カ月間で売上高は前年同期比74%増となり、純利益は160万ドル(約2億5600万円)から6080万ドル(約97億2800万円)へと急増していた。
今年注目を集めていたIPOが延期された例は今回が初めてではない。9月上旬にはOpenAIのサム・アルトマンCEOが2026年中の株式公開を見送る方針をフォーチュンに語っている。ただしその理由は異なり、安全上の懸念から株主の利益に反する決定を下す可能性がある時期での上場は「賢明ではない」というものだった。アルトマンは、「安全性とアライメントの進展」を待つため、最先端モデルの開発を「一時停止」することも明らかにしている。



