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2026.09.30 08:00

世界中で軽油の供給が逼迫 ロシアと中東の混乱で

ロシア西部カリーニングラード州にある同国石油大手ルクオイルの製油所。2022年3月13日撮影(Getty Images)

ロシア西部カリーニングラード州にある同国石油大手ルクオイルの製油所。2022年3月13日撮影(Getty Images)

ウクライナ軍によるロシアの製油所への攻撃は、ホルムズ海峡を巡る中東情勢の緊張で既に圧迫されていた石油市場にさらなる打撃を加えている。これにより、直ちに石油が不足するわけではない。だが、原油を利用可能な燃料に精製し、それを輸送するための費用がともに上昇している中で、世界のディーゼル燃料(軽油)市場が不安定化しているのだ。

この事態は原油供給の危機というより、むしろ精製製品の供給混乱として捉えるべきだろう。原油の輸出や貯蔵、あるいは供給先の変更が可能であっても、製油所が操業を停止すれば、軽油をはじめとする燃料の供給に直接的な影響が及ぶ。軽油が重要なのは、物流網や農業、建設、鉱山といった日々の経済活動を支える産業機械を動かしているからだ。また、ガソリンやジェット燃料、船舶用燃料なども同様に影響を受ける。製油所が特定の製品だけを生産できなくなるということはあり得ないからだ。

市場への負荷は、ペルシャ湾岸地域での供給混乱、ロシアの精製能力の低下、原油の供給先の変更、主要な輸入国に対する政治的圧力という順序で波及している。これは、世界の石油供給が直ちに途絶えるのかという問題ではない。軽油、海運、貿易金融の緩衝材が薄くなっていないかどうかが問われているのだ。

深刻な打撃を受けるロシアの石油精製部門

英ロイター通信が報じたところによると、ウクライナ軍の無人機(ドローン)攻撃を受け、ロシア国内の軽油生産量上位6位を占める製油所のうち3カ所が、生産の停止または大幅な縮小に追い込まれている。これら6つの製油所は、ロシアの軽油生産量の約半分を担っている。同国では、西部のキリシ製油所が操業を停止したほか、南西部ボルゴグラード製油所と西部ノルシ製油所が生産能力の4分の1程度に稼働を縮小している。

これはささいな支障ではなく、石油精製の大規模な停止という重大な事態だ。とはいえ、これによって石油精製能力が永久に失われたわけでも、ロシアが原油の生産や輸出を停止したわけでもない。修復の速度や代替となる製油所の有無、国内の在庫や貯蔵施設といった要素も重要になる。ロシアでは、軽油供給体制の主要な部分が正常に稼働しなくなったことで、燃料の輸出制限や国内で配給制が敷かれる事態となっている。

ロイター通信は、ロシア政府が軽油の輸出制限を10月末まで延長することを決定したと伝えた。こうした規制措置を講じることで、同国政府は国内の消費者や優先度の高い産業を保護している。この決定により、買い手が既に輸送経路の混乱や納期の不確実性に直面している状況下で、国際市場では軽油がさらに不足することになる。

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翻訳・編集=安藤清香

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