サイエンス

2026.10.04 11:00

やる気が出ない本当の理由と、努力を促す「たった1つの鍵」

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画面を見ていただけの参加者の大半は、無料の選択肢を選んだ。一方で、実際に作品を作った参加者は、ステッカーをあきらめてでも作品を残すことを強く望んだ。この結果は、人々が単に「物が保存されること」一般を好んでいるわけではないことを示唆している。人は「自分が作ったもの」の行く末を気にかけるのだ。

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「努力が報われる仕事」を好む

3番目の実験では、努力して働くか、あるいは手を抜くかの選択に焦点を当てた。参加者は、少し手間のかかる特定の形状を組み立てるか、あるいは何も作らずにピースをただ箱に落とし入れるだけかを選ぶことができた。

完成した作品が保管されると知っていた場合、大人の83%、子どもの80%以上が作業をする方を選んだ。しかし、完成後に解体されると告げられた場合、同じ選択をしたのは大人のわずか34%、子どもの約半数にとどまった。

後者のグループの人々は、モチベーションが低かったわけではない。自分の努力が何も形として残らない状況に置かれたため、多くの人が「努力する価値がない」と合理的に判断しただけなのだ。

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「楽しい仕事」よりも「意味のある仕事」を好むことも

人をやる気にさせる一般的な方法は、タスクを楽しくすることだ。4番目の実験では、それが「意味」の代わりになり得るかを検証した。いくつかのセッションでは、実験者が笑顔の絵文字を指し示し、参加者に対して「一番の目的は楽しむことだ」と伝えた。

楽しさに焦点を当てると、たとえ作品が解体されると知っていても作品を作る人は増えた。だが、作品が保存されると知っている場合には、努力はさらに高まった。研究チームは、楽しさが意味の欠如をかなり補うと予想していたため、そうならなかったことに驚いた。研究チームの解釈では、課題を楽しむことと、それに意味があると感じることは、モチベーションに対して異なる形で作用するため、一方が他方を完全に置き換えることはできないという。

「仕事を避けること」は必ずしも怠惰ではない

これらの発見は、努力しない姿勢をより寛容に理解する視点を与えてくれる。時に怠惰に見える行動は、どこにもつながらない仕事に対する極めてまっとうな反応なのだ。自分が描いた絵をいつも捨てられてしまう子どもや、自分の書いた報告書が読まれている様子が全くない従業員は、自分の努力が何の痕跡も残さないことを学習している可能性がある。そうなれば、努力を出し惜しみするようになるのも当然だ。

次ページ > 解決策は、常に「より大きな報酬」である必要はない。

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