教育

2026.09.29 09:30

米大学で進む「文系離れ」、就職難が影響か 人文系学位取得者数が過去最低水準に

米エール大学のキャンパス(Adobe Stock)

なぜ学生は人文学から離れていくのか?

人文学への関心が低下している背景は複雑だが、就職への懸念が大きな要因となっているようだ。大学の学費が高騰し、学生や保護者が学位取得に伴う経済的見返りを強く意識するようになるにつれ、就職への道筋が明確に見えない専攻は受け入れられにくくなっている。

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実際、学生は就職市場とのつながりが明確な分野へと流れる傾向を強めている。工学分野の学士号取得者が全体に占める割合は、2012年の7.3%から2025年には13.2%へと増加したほか、保健・医学分野も9.2%から12.5%へと伸びた。

こうした状況は、大学にある種の矛盾を突きつけている。人工知能(AI)の発達に伴い、文章や情報の生成が容易になる一方で、批判的読解力や文章力、分析力といった、伝統的に人文学が培ってきた技能の価値が、かえって高まっているとも言えるからだ。

他方で、入学者数の減少や財政難に直面している大学にとって、志望者が少ない学科を維持することは困難かもしれない。学科が一度廃止されれば、それを再構築することは、維持し続けるよりはるかに困難になりかねない。

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保護者が知っておくべきこと

歴史学や英文学、哲学といった人文学を専攻したいと考える子どもを持つ保護者にとって、統計は必ずしもその専攻を否定する材料にはならない。しかし、その学位が学生の教育や将来の計画にどう位置付けられるか、慎重に検討するきっかけにはなるだろう。

その大学や学部の卒業生がどのような道に進んでいるかを確認してみよう。同じ分野を専攻していても、大学によって卒業後の進路は大きく異なる場合がある。人文学の主専攻に加え、データ分析や経済学、経営学、コンピューター科学、統計学といった分野を副専攻として履修するなど、実社会での仕事に直結しやすい技能を身に付けることも検討しよう。インターンシップや実務経験を積むことも有益だ。

ただし、現実的な視点も必要だ。看護学や工学の学位は、卒業後の就職先が比較的明確であるのに対し、歴史学や英文学の学位は必ずしもそうとは限らない。人文学を専攻する学生は、職業経験を積むことや、自身の技能が実際の職場でどう生かせるかを雇用主に示すことについて、意識的かつ戦略的に取り組む必要があるかもしれない。

(forbes.com 原文)

翻訳・編集=安藤清香

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