アジア

2026.09.28 08:00

データセンター建設ラッシュに沸く東南アジア、LNG需要が急増

タイの港に停泊する液化天然ガス(LNG)タンカー(Getty Images)

産業向け技術を手掛ける企業は、洋上から陸上への設備の展開、さらには米国の輸出ターミナルからアジアの輸入施設に至るまで、現在のLNG市場の多様な動きがもたらす商機を積極的に捉えようとしている。

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この点について、LNG技術を手がける韓国ガスエンテックのピーター・マッキー最高経営責任者(CEO)は次のように指摘した。「データセンターの建設ラッシュが、LNG需要拡大の最も興味深い要因の1つになっていることは否定できない。この話題は単なる『LNGの話』として語られがちだが、本質的には『社会基盤の話』なのだ。米国には販売可能なガスが豊富にある。しかし不足しているのは、固定式ターミナルの建設に何年もかけられない市場へ、迅速にガスを供給する能力だ。例えば、天然ガスを海上でLNGにする浮体式LNG生産設備(FLNG)は陸上ターミナルに比べて短期間で導入できることが多い。東南アジアの多くの買い手にとって、現地のデータセンター容量を構築する競争ではスピードが極めて重要になる。私たちが埋めようとしているのは、まさにその隙間なのだ」

米重工大手ハネウェルテクノロジーズのクリスティナ・アンデルセン部長は、米国の輸出施設運営者の間で、この課題は明確に認識されていると述べた。「開発業者や運営者が、迅速かつ効率的に、そして確実な形で生産設備を稼働させるのを支える大きな機会がある。当社の技術は、世界のLNGの約4割の前処理に利用されており、世界のLNG生産能力の約3分の2に液化技術を提供している。ガスの前処理や液化技術から自動化や電子化、継続的な運用支援に至るまで、LNGの価値連鎖全体にわたって顧客を支えることで、当社は強みを発揮している」。同部長は、輸出・輸入の双方における生産能力増強に向けた市場が拡大すると予測する一方で、エネルギー需要が最も大きい地域でLNGの供給を確保するためには、「既存資産の最適化」に向けた取り組みが補完的な役割を果たすとみている。

相次ぐ大型契約の締結

市場の進展に伴い、契約締結の動きもみられる。ガステックの閉幕式で、同会議の期間中に業界内で交わされた覚書、供給契約、投資確約の合計額は推定で約400億ドル(約6兆2900億円)に上ると発表された。

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この中で、特に重要な2件の発表があった。1つ目は、発電設備などを手がける米GEベルノバとタイの電力会社Bグリムパワーが、マレーシアとタイにおける天然ガスタービンの供給を巡り合意に至ったことだ。2つ目は、マレーシア国営石油企業ペトロナス、タイ石油公社(PTT)傘下の資源開発会社PTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション(PTTEP)、およびマレーシア・タイ合同当局が、両国の共同開発地域を対象とした35年間の生産分与契約と天然ガス販売契約を正式に締結したことだ。

米国のLNG産業が圧倒的な勢いで拡大を続け、東南アジア全域で巨大データセンターの建設が進む中、世界のエネルギー構成で天然ガスが依然として重要な役割を担っていることを踏まえると、市場全体として、近い将来こうした大型取引がさらに増えることが予想される。

(forbes.com 原文)

翻訳・編集=安藤清香

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