ChatGPTとの提携の深化
HubSpotはまた、2つの面でOpenAIとの提携を深めている。これは興味深い動きだ。というのも、競合のSalesforce(セールスフォース)はアンソロピックと提携し、Claude(クロード)を自社ソフトウェアに統合しているからだ。SalesforceのCEOマーク・ベニオフはこれについて、「Salesforceにとってこれまでで最もエキサイティングなこと」と評したと報じられている。
HubSpotは、2025年にChatGPT向けとして初のCRMコネクターを発表した。今回アップデートされたコネクターでは、ユーザーはHubSpotのデータをChatGPTに取り込み、メールキャンペーンや広告用のランディングページの作成、獲得案件の分析、AI検索の最適化などを行うことができる。
さらに、ChatGPT広告との連携も進めているという。これによってマーケターは、他のチャネルと並べてHubSpot上でChatGPT広告キャンペーンの構築・予算設定・開始・効果測定ができる。OpenAIとHubSpotはまた、新規アカウント向けに無料クレジットや割引を提供し、ChatGPT広告で使える750ドル(約11万円)分のクレジットも付与している。「ChatGPTは、人々が意思決定をする場所になりつつある」と、レノックスは壇上で語った。
他に取り組むべきこと
「この業界は複雑で、さまざまなものがある」という売り込み文句は以前にも目にしてきた。そして今回と同じように、そうした売り込みには通常、それらの文言を口にする企業の提案する解決策がセットになっている。今回もまさしくそうだ。だが、その主張が間違っているという意味ではない。
核心的な指摘には異論の余地はない。AIツールは数多くあり、企業がその全てを試すことは不可能だ。そして、深いコンテキストを欠いた汎用的なAIからは、ありきたりな出力しか生まれない。データとツール、そしてインテリジェンスを結びつけることは賢明だ。ただし、そうするには顧客から絶大な信頼を得る必要があり、レノックスもその点を認めている。結局のところ、どれほど多くのAIを追加しても、最終的には人間の判断に委ねられる。
AI活用で遅れを取っていると感じる企業に対してランガンは、ツールの追加をやめ、その代わりに3つの問いを投げかけるようアドバイスする。それは「どのような成果を求めているのか」「適切なコンテキストとデータの基盤を持っているか」「AIを使って考え、構築できる人材がいるか」だ。「人工知能の時代において、人間の知性がこれほど重要だったことはかつてない」と、ランガンは語る。


