「私たちの意図は何か」
今年のSHRM年次会議で行われたオプラ・ウィンフリーの締めくくりの対談を聞いて以来、私はこの問いについて考え続けている。
彼女は安易な答えを提示したわけではない。私たちが与えたい影響に対して意図的であることの重要性と、人間の尊厳を守るという私たちの責任という、普遍的な2つのリーダーシップの原則について思索を巡らせていたのだ。
これらの考えが現代の職場にとって何を意味するのかを考えたとき、私はそれらが、リーダーシップを発揮する機会があるたびに自分自身に問いかける2つの質問になっていることに気づいた。
第1の問いはシンプルだ。
「私たちの意図は何か」
第2の問いも同様に重要だ。
「これは人間の尊厳を守り、高めるものか」
思い込みが邪魔をするとき
これらの問いは、私が何年も前に学んだある教訓を即座に思い出させた。
キャリアの初期、私は率直に言って信頼できないマネージャーの下で働いていた。私は狭い視野で彼を捉え、彼の決断のほぼすべてに疑問を抱いていた。彼の動機を勝手に決めつけ、職場で目にする姿以上の人間性がある可能性を排除していたのだ。
その後、私はがんの診断を受け、人生で最も困難な時期の1つに直面した。その闘病生活を通じて、このマネージャーは私の予想を遥かに超える形で寄り添ってくれた。毎日病院に見舞いに来てくれ、治療をサポートし、私の最も強力な支持者の1人になってくれたのだ。
ある時、私はリーダーの役割を降りることを申し出た。彼の言葉は、それ以来ずっと私の心に残っている。「危機に直面している最中に、君にこの決断を下させるわけにはいかない。治療が終わっても同じ気持ちなら、その時に話し合おう」
振り返ると、あの経験には2つの教訓が隠されていたことに気づく。1つ目は極めて個人的なもので、人をありのままに見るのではなく、自分の思い込みに当てはめて単純化してしまうことがいかに容易かということだ。
私は彼の人間性を知った気になっていたが、実際には、彼自身は私が頭の中で作り上げたイメージよりもはるかに複雑で、はるかに思いやりのある人物だった。彼はその時、私には見えていなかったものを見ていたのだ。やがて、私たちの仕事上の関係は生涯の友情へと発展した。
それから何年も経った今、私はその経験を、第2のより広いリーダーシップの原則へと結びつけることができる。人間の尊厳を守ることは、すべての人が肩書きや意見の相違、第一印象、あるいは困難な瞬間以上の存在であると認識することから始まる。誰にでも物語があり、家族があり、職場という枠の外に人生がある。同じくらい重要なのは、誰もが見てもらい、価値を認められ、理解されたいと望んでいるということだ。
リーダーとしての場を活用する
その気づきが、それ以来の私のリーダーシップのあり方を決定づけている。
すべてのリーダーには、発言や行動を示す「場(プラットフォーム)」がある。それが基調講演の壇上であることもあれば、多くの場合、スタッフ会議や人事評価、取締役会でのプレゼンテーション、あるいは従業員との困難な対話であることもある。その場を与えられるたびに、私たちには選択肢がある。単に情報を共有することもできるし、理解、つながり、そして前向きな行動を生み出すこともできる。
だからこそ、第1の問いが重要になる。
「私たちの意図は何か」
この問いは、目の前のタスクを超えて考えることを私たちに促す。私たちは単に情報を伝達しているだけなのか、それとも相互理解を生み出しているのか。評価のためにフィードバックを行っているのか、それとも成長を促すために行っているのか。効率向上のためだけに新技術を導入しているのか、それとも信頼や透明性、従業員体験に与える影響も考慮しているのか。
人を常に中心に据える
第2の問いは、リーダーシップの本質が「人」にあることを思い出させてくれる。
人事やビジネスの現場では、私たちは日々、ダッシュボード、エンゲージメントスコア、離職率、後継者計画、労働力データを見ている。これらの指標は重要だ。だが、あらゆる統計の背後には人がいる。あらゆる労働力のトレンドの背後には、人間の物語がある。あらゆるリーダーシップ上の課題の背後には、見てもらい、価値を認められ、理解されたいと望む個人がいる。
ほとんどのリーダーは、自分には善意があると信じている。だが、善意だけでは十分ではない。従業員は、私たちの志ではなく、私たちの意思決定、振る舞い、行動を通じてリーダーシップを経験する。本当の課題は、意図と影響の隔たりを埋めることにある。
リーダーシップにおける普遍のもの
これまでのキャリアを通じて、私は景気後退や組織改革、労働人口の構成変化、そして現在はAIの急速な台頭など、さまざまな局面で組織を率いてきた。
それぞれの時代が異なるビジネス上の課題をもたらしたが、人々がリーダーに求めるものは変わっていない。人々は明確さを求め、公平さを求め、自分が重要視されているという実感を求めている。そして、特に先行きが不透明なときこそ、尊厳を持って扱われることを望んでいるのだ。
まさにその時こそ、これら2つの問いが最も重要になると私は確信するようになった。不確実な時代において、リーダーはしばしば迅速に行動しなければならないというプレッシャーを感じる。しかし、そうした瞬間こそ、従業員は最も注意深く見守っているのだ。新たな戦略の導入から困難なフィードバックの伝達に至るまで、リーダーとしてのすべての瞬間が、組織が何を重視し、人をどのように大切にしているかというシグナルを送っている。
時代を超えた責任
Seramountでの私の役割における特権の1つは、変化を乗り越え、リーダーを育成し、文化を形成しようとする何百もの組織と協力できることだ。
長年にわたり、私はある一貫したパターンに気づいた。最大の進歩を遂げている組織は、単一の取り組みや一回限りのコミットメントに依存していない。敬意、公平性、そして説明責任が、日々のリーダーシップの決断に反映される文化を築いているのだ。結局のところ、人間の尊厳を守るということは、単一の制度を導入することではない。それは、日々繰り返される決断の積み重ねに他ならない。
ビジネスを取り巻く環境は進化し続け、市場は変動し、新しいテクノロジーが私たちの働き方を再定義していくだろう。しかし、意図を持ってリードし、人々を尊厳を持って扱うことの重要性は、時代を超えて変わらない。むしろ、先の道のりが不透明なときこそ、これらの原則はさらに重要性を増すのだ。
リーダーシップとは、成果を出すことだけではない。その成果がどのように達成され、人々がそのプロセスをどう経験するかについても重要なのだ。目的と人間の尊厳が私たちの道標となるとき、私たちは人々が単に成果を上げるだけでなく、生き生きと活躍できる組織を築くことができる。



