9銘柄それぞれの主要指標と選定理由を個別に見る
各銘柄の指標欄にあるベータ値は、市場指数に対して株価がどの程度連動して動くかを示す指標だ。1を下回る銘柄は、市場全体より値動きが小さい傾向を示す。
P&Gは5年平均を下回るPERと3%配当で成長回復を待てる
P&G(PG)の主要指標は次の通り。
株価:142.97ドル
直近12カ月売上高:870億ドル(約13兆7460億円)
直近12カ月1株利益(EPS):6.62ドル
株価収益率(PER):21.5倍
配当利回り:3%
ベータ値:0.38
P&Gは、乳幼児用品から家庭用品まで、日常的に使う幅広い商品をブランド展開している。主なブランドにはBounty、Charmin、Tide、ジレット、パンパースがある。
PGが有力候補である理由
P&Gは、世界規模の事業展開と高いブランド認知度によって、競合他社が簡単には崩しにくい持続的な競争優位を築いている。P&Gも地政学的な圧力、インフレ、不安定な市場環境の影響は避けられず、売上高の伸び率は1桁台前半にとどまっている。投資家の売りも重なり、株価は2025年9月から2026年9月までの約1年間に10%超下落した。
こうした株価下落によって、投資家は以前より低い評価水準でP&G株を買える状況にある。P&Gは現在、製品革新と事業計画の実行を重視している。PER21.55倍は、2026年9月時点の過去5年平均25.16倍を下回る。健全な成長軌道に戻るまで保有する投資家は、保有期間中に3%の配当利回りを得られる。
ホーム・デポは住宅市場の回復余地に加え、3%前後の配当利回りを持つ
ホーム・デポ(HD)の主要指標は次の通り。
株価:305.69ドル
直近12カ月売上高:1690億ドル(約26兆7020億円)
直近12カ月1株利益(EPS):14.29ドル
株価収益率(PER):21.7倍
配当利回り:3.1%
ベータ値:0.95
ホーム・デポは北米で2300店の住宅改修用品店と複数の電子商取引サイトを運営する。自社ブランド商品も販売し、住宅設備の設置や機器レンタルも手掛ける。
HDが有力候補である理由
住宅ローン金利と保険料の上昇が住宅市場の重荷となっている。全米不動産協会が2026年9月10日に発表した8月統計では、販売件数が前年同月比1.2%減り、売れ残り在庫は前月比3.2%増えた。
住宅市場の逆風があってもホーム・デポは高い収益力を保つ。2026年第2四半期の希薄化後EPSは4.79ドルと、前年同期の4.58ドルから増加した。
デービッド・カッツは、住宅市場が回復に転じれば、ホーム・デポが恩恵を受けやすいとみる。投資家は住宅市場の回復まで3%の配当利回りを受け取りながら保有できる。ホーム・デポは年間増配を16年連続で続けている。
ペプシコはPERが5年平均を大きく下回り、配当利回りは4.3%
ペプシコ(PEP)の主要指標は次の通り。
株価:136.65ドル
直近12カ月売上高:969億ドル(約15兆3102億円)
直近12カ月1株利益(EPS):7.63ドル
株価収益率(PER):17.9倍
配当利回り:4.3%
ベータ値:0.36
ペプシコは飲料と、手軽に食べられるスナックなどの食品を製造、流通、販売する。主力のペプシに加え、フリトス、ドリトス、レイズ、マウンテンデュー、ロックスターなどのブランドを展開している。
PEPが有力候補である理由
ペプシコも2026年9月時点では市場で敬遠されているが、配当利回りは高く、事業には改善の兆しがある。肥満症や2型糖尿病の治療に使われるGLP-1受容体作動薬がスナック需要に及ぼす影響を投資家が懸念する状況でも、ペプシコは数四半期連続で増収を達成した。海外売上高は特に好調だ。北米事業には改善余地があるものの、ペプシコは2026年7月以降の数四半期に緩やかな成長を見込んでいた。
ペプシコのPER17.91倍は、2026年9月時点の過去5年平均25.6倍を大きく下回る。安定して増える配当収入を狙う有力な配当銘柄の1つでもある。50年を超えて毎年増配してきた実績があり、配当利回り4.3%は高い水準にある。


