近藤:今、私が伝えたいのは、「自分の感性に戻っていく」ということです。今日何を着るのか、何を食べるのか、誰と会うのか。「私は今、どんなエネルギーを必要としているんだろう」と自分に問いかけてみる。情報や広告に流されず、「これは本当に今の私がやりたいことなのかな」と立ち止まる。そんな小さな選択を日常で積み重ねることで、ときめきの感度は磨いていけると思っています。
川原:麻理恵さんは、ある意味「片づけの変態」なんですよ(笑)。片づけが好きで、夢中になって、ここまでやり続けてきた。僕はそういう人が本当に美しいと思うんです。工芸の職人さんでも、一次産業の人でも、ものすごくこだわっている、ある意味「狂っている」人にたくさん出会います。でも今は、こだわればこだわるほど経済的に苦しくなってしまうことがある。それは変えなければいけない。
だから僕は、プロデューサーをもっと増やしたい。その人の感性を愛し、理解して、社会と接続し、ビジネスとして成立させる人が増えれば、もっと多様な感性を未来に残していけるはずです。お金になるかどうかだけで、残るものが決まる未来はもう十分だと思うんです。これからはAIやロボットの力も借りながら、人間がもっと喜びを増やしていく生き方をしていい。人間の感性や偏愛が、きちんと価値として認められ、次の時代に残っていく。カルチャープレナーの皆さんと、そんな未来をつくっていきたいと思っています。
こんどう・まりえ◎片づけコンサルタント。ときめくものを残す「こんまりメソッド」を確立。著書『人生がときめく片づけの魔法』シリーズは世界的ベストセラーに。出版・メディア発信に加え、片づけのコンサル事業や人材育成、日本の感性を伝える活動にも取り組む。
かわはら・たくみ◎プロデューサー。近藤麻理恵のマネジメントと世界展開を手がけ、「KonMari」のブランド構築を推進。Netflix番組ではエグゼクティブプロデューサーを務め、デイタイム・エミー賞を受賞した。「プロデュースの学校」を通じ人材育成にも取り組む。


