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2026.09.11 15:15

「手残り設計」が年収より重要 M&Aのプロ、恵島良太郎の人生経営論

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「手残り」「属人性の排除」。M&Aの原則は人生にも当てはまる

この連載では、私がM&Aの現場で磨いてきた原則を、一つひとつ人生という事業に当てはめていきます。
 
たとえば「手残り」。人生で言えば、「最後に自分のもとに残る、本当に大事なもの」のことです。お金だけではありません。時間、家族、健康、評判、そして機嫌。年収という「売却額」ではなく、人生全体の手残りで自分を測る習慣をつけたいものです。
 
「属人性の排除」という観点も人生に当てはめられます。つまり、「子どもが、自分がいなくても生きていけるようにする」ということです。会社で社長依存を消す作業と、家庭で子どもを自立させる作業は、本質的に同じです。
 
そして私自身がいま実際に取り組んでいるのが「2段階エグジット」。一度の決断で人生のすべてを売り渡さず、複数のフェーズで主導権を取り直していく考え方です。たとえば、40代で経済的独立を一度確保したうえで、50代で本当にやりたいテーマに再投資するということです。
 
もうひとつ欠かせない原則が「ディールフィーバーへの警戒」。人生には、判断力が鈍る瞬間が必ずやってきます。魅力的なオファーや、周囲からの高い期待。そのときに冷静でいられる人だけが、最終的に手残りを守れるのです。
 
あの夜、私は両親と時間をともにできる残りの日数を計算しました。その数字が、私の24年間の経営者人生を動かしてきたとも言えます。いま、その経営者人生で得た知恵を、人生全体に向け直す時です。
 
読者の皆さんに考えて欲しい最初の問いは、これです。
 
あなたが今日、もっとも多くの時間とエネルギーを注いだものは、5年後のあなたにとって資産になっているでしょうか。それとも費用として消えてしまうものでしょうか。
 
次回、10月は、最大の固定資産である「身体寿命」と、見えない無形資産である「健康寿命」を経営する方法について書きます。

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文=恵島良太郎 編集=露原直人

連載

恵島良太郎の「人生ファイナンス思考」

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