男性より複雑で不明瞭な女性の結婚と寿命の関係
離婚や死別を経験した男性の平均余命を見ると、結婚生活で女性が担う医療面の管理や健康的な生活習慣の推進役といった役割が明らかになってくる。米国では、65歳で見た場合、離婚や死別を経験した男性の平均余命は、未婚男性とほぼ同じ水準にまで低下する。一方、女性の場合は離婚や死別を経験しても、依然として平均余命は未婚女性よりやや長い。これは、女性が単に配偶者から得られる恩恵だけでなく、結婚がもたらす全体的な恩恵を受けていることを浮き彫りにしている。
この恩恵は、より良い生活習慣の定着や精神衛生上の改善、社会的つながりの強化といった、いわゆる「結婚による保護効果」という形で現れる。こうした傾向は「結婚の選択効果」という概念によっても説明されることが多い。これは、結婚に至る人々は、当初から人生に対して有利な条件や展望を備えているという説だ。
全体として、結婚は大多数の人々に恩恵をもたらす傾向があるものの、すべての結婚が有益であるとは限らない。破綻した関係や、夫婦の一方または双方に多大な負担を強いるような関係は、結婚がもたらす効果を著しく損なうことがある。同様に、既婚、離婚、死別、未婚にかかわらず、女性の間では平均余命に大きな差が見られないという事実は、女性が経験する多様な結果を覆い隠している可能性がある。
男性の場合、結婚による恩恵は広範かつ典型的に見られるのに対し、女性の場合は、幸せな結婚生活から良い影響を受けることもあれば、効果がほとんどなかったり、悪影響を受けたりすることもある。このように、結婚と女性の寿命の関係は、男性より複雑で不明瞭なものとなっている。


