イーベイは11月末、慈善団体が寄付金を“ほかの人々への贈り物”として「販売」することができるプログラム「ギフツ・ザット・ギブ・バック(社会に還元する贈り物)」を新たに立ち上げた。
ASPCA(米国動物虐待防止協会)やマーチ・オブ・ダイムス(母子の健康向上を目指す団体)、ハビタット・フォー・ヒューマニティー(貧困住居の問題解決を目指す団体)、CARE(人道支援団体)、アメリカ赤十字とアメリカがん協会が参加している。
このプログラムを通じて“ギフト”が購入された(つまり寄付が行われた)場合、イーベイは一切のマージンを取らず、100%の寄付金が組織に送られる。金額は25ドル、50ドル、75ドル、100ドルの4種類。消費者の関心度合いや反応によって、今後さらに多くの慈善団体が参加する可能性がある。
イーベイにはすでに大規模なプラットフォームがあり、世界全体での利用者は1億6,500万人にも達する。同社は独自の調査によって、アメリカ人の75%は、慈善活動に役立つ贈り物をすることに極めて肯定的だということを発見した。
「ギフツ・ザット・ギブ・バックは、当社が現在行っている取り組みの延長上にある。現在は売り手側の各企業が、売上の一部を非営利団体に寄付することができ、また買い手側の消費者も商品の購入を通じて、あるいは支払い時に寄付するプログラムを通じて、慈善団体に直接寄付ができるようになっている」と、イーベイ・フォー・チャリティーの担当者は言う。
今回のプログラムが立ち上がる前に、チャリティープログラムで6億5,000万ドル(約765億円)が集まっている。
マーチ・オブ・ダイムスのクリストファー・マドックス副社長(マーケティング&コミュニケーション担当)は、新たなオーディエンスに自分たちの団体を紹介できるのが楽しみだと語る。
「全ての赤ちゃんに健康的な人生のスタートを、という我々の大義は非常に重要だが、このメッセージを消費者に伝える新たな方法を見つける必要がある。そして新たな層と接触するには、デジタルファーストであることが重要になってきている」