アップルがまたもや中国で提訴、政府動画の無断配信容疑

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アップルがまたもや中国で訴訟に直面している。同社は先日も中国のスマホメーカーから訴えを起こされたばかりだ。

中国のメディアや出版コンテンツの監督にあたる政府機関SARFTは、アップルを著作権違反で訴えた。訴状は6月30日、北京市海淀区の人民法院のウェブサイトに掲載された。

訴えの内容はアップルがアップストアに掲載した動画配信アプリ「Youku(优酷)」が、SARFTが権利を有する動画を無許可で配信しているというものだ。SARFTによると問題の動画は1994年に放送された。

アップルはアリババ傘下のYoukuとともに、「多大な経済損失をもたらした」とされている。SARFTによると被害額は7,515ドル(約77万円)だという。

アップルは同社の売上の25%以上を生み出すと言われる中国で、相次いで訴訟に直面している。北京の特許局はアップルが中国のスマホメーカー、バイリ(佰利)の権利を侵害したとして、iPhone 6とiPhone 6 Plusの販売差し止めを命じた。アップルはこの命令に抗議し、現在もなおこの2モデルの販売を継続中だ。

フォーブスはアップルにコメントを求めたが回答は得られていない。アリババとYoukuも回答を拒否した。SARFTで取材の電話をとった人物は「自分はコメントする立場に無い」と答え、担当者への転送も拒否した。

アップルは他にも中国で訴訟問題を抱えている。今年5月、北京の高級人民法院はアップルが販売差し止めを求めていた、IPHONEというブランド名の財布やスマホケースの販売は違法ではないという決定を下した。また、4月にはiTunesやiBooksストアへのアクセスが当局によって突然遮断され、何の説明もないままその状態が続いている。

編集=上田裕資

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