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2026.06.11 15:00

なぜ、バフェットはIPOに投資しないのか──個人投資家が学ぶべき教訓

バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOであり、世界の富豪ランキングの常連であるウォーレン・バフェット。Photo by Paul Morigi/Getty Images for Fortune/Time Inc

バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOであり、世界の富豪ランキングの常連であるウォーレン・バフェット。Photo by Paul Morigi/Getty Images for Fortune/Time Inc

個人投資家は、スペースXからOpenAI、Anthropicに至るまで、大型IPO(新規株式公開)の波に身構えている。これらの企業の未公開市場でのバリュエーション(企業価値評価)は、1兆ドル(約160兆円。1ドル=160円換算)に迫る水準まで膨らんでいる。だが、ウォーレン・バフェットなら、何十年も言い続けてきたのと同じことを彼らに告げるだろう。すなわち、熱狂が頂点に達した瞬間こそ、たいていは買うのに最悪のタイミングだということである。

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新規上場株とほとんど縁のなかった、バークシャー・ハサウェイ

2019年、Uber(ウーバー)のIPOがメディアを賑わせていた。当時のCNBCのインタビューで、ウォーレン・バフェットは、バークシャー・ハサウェイが新規上場株とほとんど縁のなかった歴史をこう総括した。「54年間、バークシャーが新規公開株を買ったことは1度もないと思う」。

バフェットはIPOへの投資に消極的な理由を次のように説明している。「自分の資金を投じる世界で最良の場所が、売り手側のインセンティブがすべて揃い、手数料も高く、アニマルスピリッツが高まっているような対象であり、しかもそれが、同じような熱狂のない他の1000の選択肢より優れている──などという考え方は、まったく理にかなわない」。

要点は、すべてのIPOが悪い投資だということではない。「熱狂の只中にある1番高い対象を、わざわざ最良の投資先だと思い込む必要はない。冷静に買える代替はいくらでもある」という、熱狂への戒めである。バフェットが懸念するのは、IPOはしばしば熱狂が最高潮に達し、バリュエーション規律が最も緩むタイミングで市場に登場するという点だ。

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1955年のフォードなど数少ないIPOの例外

この伝説的投資家がIPO投資の哲学に対して例外を設けたのは、わずか数回に過ぎない。最初は1955年、フォードのIPO前に100株を取得し、500ドルの利益を素早く確定させた時だ。2番目は、バークシャーらしからぬSnowflakeの2020年IPOへの投資で、このポジションは2024年に控えめな成果とともにすべて売却された。

バークシャーがSnowflakeのIPOに参加したのは、バフェットの副官であるトッド・コームズとテッド・ウェシュラーによって主導されたものだと広く考えられている。

こうした稀なIPO投資でさえ、バフェットのより大きな論点を示している。投資成果は、新規上場をめぐる熱狂よりも、むしろ株式に対していくら支払ったかに左右されることが多いという点だ。

バフェットはこうも述べている。投資家は、熱狂ゆえにIPOに飛びつき、富を得る他人に追いつきたいという気持ちから買うことが多い。だが、それは健全な投資の根拠にはならない。

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