「低高度空域の状況は日に日に悪化の一途をたどっている」とロシアの別の軍事ブロガー(編集注:アレクサンドル・シモノフ)も記している。OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリスト「TT_125」が英訳を投稿しているところによれば、「問題は『火星人』やその同類だ。(中略)これらのドローンは探知がほぼ不可能であり、場合によっては視認すら不可能に近い。攻撃時の速度が非常に速いため、一瞬のうちに車両が炎上してしまう」
この軍事ブロガーは現在の状況を、ロシア軍が光ファイバードローンを駆使してウクライナ軍の侵攻部隊を駆逐したクルスクの戦いになぞらえている。ロシア側はいまから2年ほど前、ウクライナ側に先んじてジャミングの効かない光ファイバードローンを大規模に投入し、優位性を得ていた。
「いまの状況は当時と同じだが、立場がまったく逆だ。優位に立っているのはウクライナ側だ」(同ブロガー)
TT_125が英訳で引用しているロシアのまた別の軍事ブロガー(編集注:ウラジーミル・ロマノフ)は、ロシア占領下ウクライナ南東部マリウポリ方面のR-150幹線道路がホーネットのせいで麻痺状態になっていると指摘している。この軍事ブロガーによると、一部の周波数帯ではホーネットに対するジャミングが有効なこともあるらしいが、ホーネットが目標をすでにロックオンしている場合や、スターリンク衛星通信を利用している場合は無効だという。
Azov patrols the border areas around Mariupol.
— First Corps Azov of the National Guard of Ukraine (@azov_media) May 25, 2026
Ukrainian territory must be free of Russian forces. The surest path to achieving this is pushing the "sanitization zone" for enemy logistics closer to Russia itself and occupied Crimea.
Pilots of the First Corps Azov of the… pic.twitter.com/qJLfZljIks
同じ軍事ブロガーは「この状況全体には別の悪いこと」があるとし、それは「ホーネットの戦闘データがすべてニューラルネットワークによって分析されること」だと述べている。「半年から1年以内に、われわれは完全自律型のホーネットや同種のドローンに直面する可能性が非常に高い。そうなれば、電子戦ではもはや制止できなくなる。ドローンはたんに特定の区域に飛来し、その後、上空を旋回しながら、みずから目標を選択することになる。優先目標はニューラルネットワークによって選定されるだろう」
これは、今後の戦いの重大な変化を予感させる。たとえ前線部隊にジャマー(電波妨害装置)やレーザー、迎撃ドローン、レーダー誘導・コンピューター制御の火砲といった対ドローン兵器を完全に装備させることができたとしても、その背後にある兵站網は依然として攻撃にさらされやすいままだろう。後方のトラックも十分に守られるようにしない限り、前線部隊は燃料や弾薬などの物資がすぐに枯渇することになる。


