米国時間5月25日に米国がイラン軍に対して実施したいわゆる「自衛のための攻撃」を受け、イランは米国への報復を警告した。これはドナルド・トランプ大統領が戦争終結に向けた交渉について「順調に進んでいる」と述べてからわずか数時間後の出来事であり、脆弱な停戦状態が続くなか再び緊張が高まっている。
米国による停戦違反を非難する26日付けの声明の中で、イラン外務省は、イランは「いかなる挑発行為も容認せず、国家の主権と領土の保全を守るためには躊躇しない」と述べた。
国営イラン通信(IRNA)が26日に報じたところによると、イスラム革命防衛隊もまた、「報復する権利は正当かつ確実なものであると考えている」との見解を示した。これは、米国が25日、ホルムズ海峡で機雷を敷設しようとしていたとされるイランの船舶2隻とミサイル発射拠点を攻撃したことを受けたものである。
IRNAの報道によると、イスラム革命防衛隊は米国のドローン1機を撃墜し、激しい交戦の中で米国の戦闘機1機を迎撃したと発表した。
イランの最高指導者モジダバ・ハメネイ師も26日、米国はもはや「中東において、米国が挑発行為を働き、軍事基地を維持するための「安全な安息地(セーフヘブン)」を確保することはもはやできなくなる」と述べ、イスラム諸国に対し、一致団結して「米国の基地を守る盾」となるのをやめるよう呼びかけた。
米国が今回の攻撃を開始したのは、トランプがTruth Socialに「イラン・イスラム共和国との交渉は順調に進んでいる」「すべての人にとって素晴らしい合意になるか、さもなければまったく合意に至らないかのどちらかだ」と投稿した数時間後のことだった。
一方、マルコ・ルビオ米国務長官はインド訪問中に記者団に対し、今回の攻撃にかかわらず戦争終結に向けた交渉は継続されると述べ、「良い合意を結ぶか、あるいは合意しないかのどちらかだ」というトランプの考えに同調した。
ルビオはさらに「海峡は開かれていなければならず、いずれ開かれることになる。そこで起きていることは不法かつ違法であり、世界にとって持続不可能で、到底受け入れられない」と付け加えた。
トランプは、イランとの和平合意の一環として、サウジアラビア、カタール、パキスタンなどの中東・南アジアのイスラム諸国に対し、アブラハム合意への署名を求めた。アブラハム合意とは、2020年に米国の仲介によりイスラエルと中東諸国(バーレーン、アラブ首長国連邦など)との間で締結された国交正常化合意である。
25日の攻撃は、イラン紛争の全面的な再開にまでは至らなかった。米中央軍の報道官を務めるティム・ホーキンス海軍大佐は、ニューヨーク・タイムズに寄せた声明で、「米中央軍は、現在継続中の停戦期間において自制を保ちつつ、自軍の防衛(専守防衛)に徹している」と述べた。
4月7日に停戦が始まって以来、今回の交戦は両者の間で発生した最新の事例となった。それ以前に発生した直近の交戦は5月8日のものであり、その際、米軍は同国が展開する海上封鎖に違反したとして、イランの港に入港しようとしていたイラン船籍の石油タンカー2隻を攻撃した。



