アジア

2026.05.22 07:00

イラン危機、東南アジアは再エネに舵を切った 地政学的圧力に「ノー」と言えるインフラ構築へ

第48回東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の開会式で記念写真の撮影に臨む各国首脳ら。2026年5月8日、フィリピン・セブ島にて(Daniel Ceng/Anadolu via Getty Images)

最初の具体的な兆候はすでに現れている。再生可能エネルギーの発電容量を25ギガワットに拡大するフィリピンの10カ年入札計画は、単なる国内電力確保にとどまらない。同国の首都マニラがハイテク統合された市場の主要な結節点として機能する準備が整っていると地域に示す意味を持つ。

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ASEANは、11カ国の孤立したエネルギーで賄われる島々の集まりから、相互に接続された単一の地域へと移行しつつある。相互を隔てる海は、もはや障壁ではない。それは各国が「保険」を相互共有できるようにするインフラの土台なのだ。

国際的な再生可能エネルギー業界団体連合「グローバル・リニューアブルズ・アライアンス(GRA)」のアジア・太平洋地域リーダーであるレックス・アマンシオは、ASEAN首脳会議で次のように述べた。「政策立案者が今果たすべき役割は、送電インフラへの投資、認可手続きの効率化、蓄電と電力柔軟性の実現、明確な長期投資とシグナルの創出を通じて、こうした市場の発展に追いつくことだ。フィリピンが10カ年入札計画を発表したことは、実に称賛に値する」

ホルムズ海峡の封鎖はストレステストであると同時に、触媒でもある。AI(人工知能)インフラや電気自動車によって電力需要が急増する中、もはや再生可能エネルギーの有効性は争点ではない。議論の軸はグリッド・インテリジェンス(電力網の知能化)に移っている。それは、局地的な危機を戦略的な盾へと変える力だ。

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forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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