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2026.05.20 08:30

イランが米国に最新の和平案提示、その詳細と原油価格下落

Majid Saeedi/Getty Images

Majid Saeedi/Getty Images

米国時間5月19日、イランは米国の制裁措置や海上封鎖の解除を求める最新の和平案を提示したと報じられた。このわずか数時間前、ドナルド・トランプ大統領は現在進行中の「本格的な交渉」を進めるため、予定していた軍事攻撃を中止すると発表していた。

イラン国営通信(IRNA)が報じた同国のカゼム・ガリババディ外務次官の話によると、今回の和平案には「ウラン濃縮や平和的な原子力活動を行う権利を堅持する姿勢」が盛り込まれているという。

イランが提示した和平案では、レバノンを含むすべての戦線における軍事行動の停止、米国の海上封鎖の解除、そして「あらゆる一方的な制裁措置」の撤廃が求められている。さらに、資産凍結の解除や、戦争中に生じた「損害に対する補償」も盛り込まれた。

イランが実際に米国に対してこの和平案を提示したかはわかっていない。しかしトランプは先週、以前イラン側が提示した和平案を「完全に受け入れられない」「ゴミ屑のようなもの」と一蹴していた。

トランプは18日午後、トゥルース・ソーシャルへの投稿の中で、19日に予定されていた軍事攻撃を見送る決定を下したと発表した。カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦からの要請に応じたものだと説明し、「現在は本格的な交渉が行われており、彼らの見解によれば(中略)合意に達するだろう」と述べ、その上で、「イランに核兵器を保有させない!」とこれまでの方針を改めて強調した。この投稿にはイランにウラン濃縮の継続を認めるか否かについての具体的な言及はなかったが、トランプは以前、同国から「核の塵(濃縮ウラン)」を排除することについて語っていた。また、「受け入れ可能な合意に達しない場合には、即座にイランへの全面的な大規模攻撃」を実行できるよう、軍に即応体制を維持するよう命じているとも警告していた。

同日の記者会見でイランへの攻撃を見送った経緯について問われたトランプは、「合意形成に非常に近づいている」「少しの間だけ延期した。願わくば、このまま永遠に攻撃せずに済めばいいと思っている」と語った。加えて、「極めて前向きな進展だが、本当に成果を結ぶかどうかは見極める必要がある」とも述べた。また、過去にも合意間近としながらも交渉決裂したケースがあったことを認めつつも、「今回は少し状況が違う」とも付け加えている。

ロイターは匿名のイラン政府高官の話として、米国が核問題に関するイランへの要求を一部軟化させる姿勢を示しており、「国際原子力機関(IAEA)の監視下での平和的な原子力活動」を一定範囲で継続することを容認する可能性を報じた。この記事ではイランが要求する凍結資産の4分の1の返還が行われる可能性にも言及されているが、米国側はこの事実を認めていないとされている。また、アクシオスの報道によると、トランプは19日にホワイトハウスのシチュエーションルームで国家安全保障チームとの会合を開き、「軍事的な選択肢について協議」する予定だという。

国際原油指標の北海ブレント原油先物は19日に約2%下落し、1バレルあたり109.70ドルの値をつけた。しかし、イラン情勢をめぐる不透明感を背景に、ダウ先物は0.14%安、S&P500先物は0.37%安となった。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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