2026.05.20 14:00

旅慣れた外国人旅行者たちが「次の京都」と注目する岡山・倉敷の魅力

岡山県倉敷市を流れる倉敷川(stock.adobe.com)

倉敷の町家を改装した宿に泊まる

倉敷を本格的に楽しむなら、「撚る屋(よるや)」に泊まりたい。コンデナスト・トラベラーの2025年ホットリストに選ばれた宿だ(別の選択肢としては、「旅館くらしき」が格式ある伝統的な宿である)。全13室のこの宿は、110年以上前に明治時代の呉服商の住居兼店舗として建てられた町家を丁寧に修復したものだ。美観地区の東端、静かな路地に佇む。入口はあまりにも控えめで、ほとんどの人が通り過ぎてしまう。ネオンのホテル看板の代わりに、5代目の職人が手がけた地元産のい草を結んだ暖簾が、その敷居を示している。

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内部は、東京のデザインスタジオ「Simplicity」(パリの「Ogata Paris」も手がけた事務所)が、歴史的建造物を現代的なミニマリズムで刷新した。白い壁と柔らかな曲線が、現しの梁、畳の床、ふんだんに使われた和紙と調和している。見どころは、修復された奥の建物にある3つのスイートだ。高い天井、プライベートな坪庭、深い木の浴槽では夕空を眺めながら湯に浸かれる。客室のあちこちには、地元の工芸品が厳選して散りばめられている。近くの倉敷青木窯の陶器のカップ、山ノ目ガラスのオーダーメイドのグラス、倉敷染織研究所のベンガラ染めのコースター。壁に飾られた書も、地元の寺院の住職によるものだ。

「撚る屋」の親密な檜のカウンターレストランでは、料理長の新見文夫が日本の暦の七十二候に寄り添い、岡山の豊かな食材——クワイ、なぎビーフ、白菜とフォアグラ、驚くほど美しい蕪の料理——を使った優美な懐石風のメニューを仕立てる。

倉敷の美術館、ショッピング、デニム地区

まずは大原美術館から始めよう。日本初の私立西洋美術館であり、大原孫三郎という岡山の実業家が1930年代にエル・グレコ、モネ、マティス、ゴーギャンのコレクションを収集した。今なお日本で最も過小評価されている美術館コレクションのひとつである。その後は隣接する倉敷民藝館を散策したい。1948年に開館し、転用された蔵の中に日本各地の陶磁器、織物、漆器、日用品が展示されている。

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大原美術館(stock.adobe.com)
大原美術館(stock.adobe.com)
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