資産運用

2026.05.19 09:00

AIが日常になる時代、「推論」需要の拡大で投資テーマはGPUからCPU・サーバーへ

stock.adobe.com

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この2年間、人工知能(AI)関連の投資テーマは、1つの中心的な賭けを軸に回ってきた。すなわち、より大規模なモデルを学習させるために、企業ははるかに大きな計算能力を必要とするという見立てだ。

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その結果、GPU、すなわちグラフィックス処理装置(Graphics Processing Units)が脚光を浴びた。

これらのチップは多数の計算を同時に処理できるため、大規模AIモデルの学習に不可欠である。GPUを大規模に稼働させるには膨大な物理インフラが必要となるため、チップ確保の競争はすぐに、データセンターのスペース、電力へのアクセス、そしてより広範なキャパシティをめぐる争いへと発展した。

投資家は、この一連の増強を支えた企業に資金を投じることで反応した。このテーマは明らかに好調で、なお上昇余地がありそうだ。ただし、市場が学習主導のブームの先を見据えるにつれ、投資機会の裾野は広がり始めるかもしれない。

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学習から推論へ論点が移り、CPUは再び大きな役割を担う

理由は、AIモデルは存在するだけでは大きな価値を生まないからだ。価値が生まれるのは、人や企業がそれを使うときに限られる。そこで論点は学習から「推論」(Inference。インファレンス)へ移る。推論とは、学習済みモデルを動かして質問に答えたり、タスクを完了したり、アプリケーションを動かしたりするプロセスである。投資家にとって、この違いは机上の議論ではない。

学習は、モデルの構築中に莫大な計算能力を必要とする。対して推論は、AIが検索、ソフトウェア、カスタマーサービス、コーディングなどのワークフローに浸透するにつれ、安定したキャパシティに依存する。そこでCPU、すなわち中央処理装置(Central Processing Units)が再び議論の俎上に戻ってくる。CPUはコンピューティング全体にまたがる活動の調整を担うからだ。

これは注目すべき転換点となるだろう。CPUは長くコンピューティングの主役として機能してきたが、学習ブームの間にGPUが脚光を奪った。今再び、CPUはより大きな役割を担う可能性がある。GPUを置き換えるのではなく、サーバー、クラウドプラットフォーム、データセンターにまたがって動くAI作業の安定した流れを管理する役割としてである。

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