今年の夏も厳しそうだ。都心でも「酷暑日」に迫る暑さが予想される。そんななか、スーツにネクタイで就職活動に励む就活生たちは大丈夫なのかと心配になる。彼らを受け入れる企業の側は、どうも熱中症対策には鈍感なようだ。
新卒オファー型就活サービス「OfferBox」を運営する株式会社i-plug(アイプラグ)は、2027年卒業予定の就活生409人と、新卒採用を実施する企業334社を対象に、夏期の就職活動の服装に関する調査を実施した。それによると、就活生の60パーセント以上が、夏期にはリクルートスーツ以外の服装で就活をしたいと望んでいることがわかった。この傾向は、2025年卒業の就活生からほとんど変化がない。

リクルートスーツ以外での就活を希望する学生に理由を尋ねると、際立って多かったのが「季節に適した格好をしたい」だった。つまり、スーツでは暑いということだ。次いで「スーツより楽だから」も多かったが、これも同様の理由が含まれていると解釈していいだろう。

具体的に望む服装は、1位がオフィスカジュアル、2位がジャケット不要のクールビズ、3位が自由となった。ここからも、スーツは勘弁してほしいという気持ちが伝わる。
これに対して彼らを採用する側の企業に採用面接の際の服装について尋ねると、スーツを指定するところが60パーセント以上と、学生たちの希望と対照的な結果となった。

さらに、スーツ着用を指定した企業に、夏だけはその指定を変更するか、または変更の予定があるかを尋ねたところ、「はい」はわずか20パーセント。80パーセント近くが「いいえ」だった。

気象庁が熱中症アラートを発表した場合、スーツ姿で外を歩くのは危険な行為となる。人材不足で売り手市場と言われている今の採用事情において、企業はあの手この手で学生の呼び込みに工夫をこらしているが、服装指定の変更は、呼び込み以前に、学生たちの命を守る配慮として真っ先に考えるべき問題ではないだろうか。



