マーケット

2026.05.17 10:00

広告企業からAIインフラへ グーグル株がPER過去平均を上回る理由

Sundry Photography - stock.adobe.com

巨額投資に伴う減価償却費のリスク

このバリュエーションに対する最大のリスクは、資本回収のタイミングに関連している。アルファベットは2026年度の設備投資見通しを、1800億〜1900億ドル(約28兆5000億〜30兆1000億円)という過去最高水準に引き上げた。

advertisement

データセンターと計算用ハードウェアは即座の現金投資を必要とする一方で、減価償却はより長期にわたって計上される(アルファベットは2023年に、サーバーの会計上の耐用年数を6年に延長した)。この会計処理により、タイミング面で大きなずれが生じる。クラウド部門のトップラインの成長が堅調であっても、損益計算書に計上される減価償却費が急増すれば、純利益率を圧迫する可能性が高い。市場は現時点で、クラウドの売上成長が迫り来る減価償却の急増を上回ると見込んでいるが、企業向けAIの収益化が先送りされれば、この前提は逆転し、株価の倍率にマイナスの影響を与え得る。

アクションのトリガーポイント

28倍という倍率でリスクを効果的に管理するには、具体的な指標が必要だ。投資家は測定可能な2つの指標に注目すべきだ。

第1に、クラウドの営業利益率を継続的に監視すること。設備投資が1800億ドルのペースを維持する中で、32.9%の利益率が2四半期連続で縮小した場合、減価償却の波が売上成長を上回っていることを強く示唆する。これは、PER(株価収益率)の倍率が過去平均の21倍へと収縮(マルチプル・コントラクション)するリスクを高める。

advertisement

第2に、受注残の補充ペースを追跡すること。4620億ドルの受注残が四半期ごとに減少し始めた場合、アルファベットが新規のAI企業向け契約を獲得するよりも速いペースで売上を計上していることを意味する。クラウドの利益率が拡大し、受注残が増加すれば、プレミアム評価はファンダメンタルズの観点から引き続き正当化される。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事