30U30

2026.05.17 22:00

令和ロマンくるま×雨無麻友子が語るラストシーンの意図とは?│映画『BREAK SHOT』

本作の撮影を行ったスタジオで実施したインタビュー(写真=加古伸弥)

本作の撮影を行ったスタジオで実施したインタビュー(写真=加古伸弥)

2026年5月16日、Kアリーナ横浜で開催されたお笑いコンビ・令和ロマンの単独ライブ「RE:IWAROMAN」。その幕間に上映されたのが、髙比良くるまが初監督・初脚本を務めた短編映画『BREAK SHOT』だ。

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30 UNDER 30受賞者同士であるプロデューサー・雨無麻友子とタッグを組み、高速道路での玉突き事故を題材に、全編をドライブレコーダーの定点カメラ視点で描いたブラックコメディタッチの会話劇だ。そんな二人に、テーマの背景やラストの意図など作品の中身について聞いた。


【前編】令和ロマンくるま初監督の舞台裏 シンガポールの映画祭で受賞も

なぜ「ドラレコ」だったのか

単独ライブでのサプライズ企画として公開された、くるま初監督・脚本の映画『BREAK SHOT』。企画当初は、「中華料理店」や「野球」、「カーチェイス」など複数のテーマ案が挙がっていたが、最終的に「ドライブレコーダー(ドラレコ)」というモチーフに辿り着いた。

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自粛期間中、さまざまな映画作品に触れていたくるま。

「僕は映画に詳しくないんですが、観ているといろんな方向から何カットも撮られていて、『今どこから見てるんだ?』『誰がどう撮ってるの?』と、カメラの存在感が強いと感じることが多かったんです」(くるま)

なかでも定点カメラという手法に、ある種の"東洋的"な視点を見出した。

「ブータンに行ったときに仏像を見て、東洋には"一つの場所から見守る"感覚があると気付いたんです。その感覚って仏教徒の多い日本にとってもナチュラルに受け入れられるものだと思っていて、ドラレコの定点視点がしっくりきたんです。それと、海外ではプライバシーの観点からドラレコに否定的な声もある一方で、日本では安心の象徴でもある。そうした文化差も作品に込められたらと思いました」と振り返る。

「ちなみに『くるまだから車の話にしたんですか?』とよく聞かれるんですが、本当に偶然で(笑)。後から気づきました」(くるま)

雨無麻友子(プロデューサー)
雨無麻友子(プロデューサー)
モニターを確認するくるま
モニターを確認するくるま

事故はなぜ起きたのか

物語の舞台は2045年。車両には高度な自動運転アシストが標準化され、事故はほとんど起きないはずの近未来の日本だ。そんななか、高速道路を走る複数の車内で繰り広げられる人間模様が、やがて一つの玉突き事故へと収束していく。

主演を務めたのは、週刊誌記者役のサルゴリラ・児玉智洋。売れっ⼦⼥性俳優のマネージャー役にオダギリジョー、芸能人カップル役として高良健吾と森川葵が出演。前田旺志郎、高橋侃、遠藤雄斗、そしてくるまが4人組YouTuberを演じた。相方の松井ケムリも軽トラック運転手役として参加。さらに神保悟志が声のみで出演し、オダギリジョーとの掛け合いを見せる。

しかし、事故の明確な原因は最後まで明かされず、その解釈は観客に委ねられる。

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文=堤 美佳子 編集=川上みなみ 写真=加古伸弥

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