漫才の作り方を映画に
本作の主演は、お笑いコンビ・サルゴリラの児玉智洋。そのほか、オダギリジョーや高良健吾、森川葵ら実力派の俳優が出演している。事前にセリフを完全に固定した台本を用意せず、リハーサルを重ねながら演者とともに調整していくという、漫才のネタ作りに近いアプローチが取られた。
「最後まで台本を直していたんですが、オダギリさんにすべてスルーされて『覚えておく必要ないですよね』と言われました(笑)。事前に話し合いをして温度感だけを決めた上で、現場では自由に演じてもらったんです。そこに、当日まで一度も会ったことのない神保悟志さんが、声だけで全部合わせてくれたんです。神保さんの俳優人生でおそらく初めて発したであろう『何だそれ!』っていうツッコミの音声が、最高に面白かった」(くるま)
「神保さんのツッコミは本当に面白かったですね。編集の段階でくるまさんが『めっちゃ面白いこと言ってるじゃん』と喜んでいました」(雨無)
「高良さんは最後までピンと来ていなかったみたいで、『本当にこれで大丈夫でしょうか?』と聞かれたんです。『大丈夫ですよ。今、最高にダサいです。だから面白いんですよ』と納得してくれて。演者の方々には本当にお世話になりました」(くるま)

偶然も含めて作品になる
Kアリーナで封切られた『BREAK SHOT』は、複数の映画祭に出品。世界のインディペンデント作品や映像作家に光を当てるシンガポールの映画祭「World Film Carnival Singapore」の短編部門で、作品賞・プロデューサー賞・脚本賞の三冠を達成した。今後も海外の映画祭に出品していく予定だ。
「(映画撮影とは知らされないまま)相方のケムリ先生に出演してもらいましたが、もし外国の映画祭で受賞して、そのまま彼を連れて行けたら面白いじゃないですか。戸惑っている姿が見れたらいいですね(笑)」(くるま)
後編へつづく(5/17公開予定)


