上位10カ国に入った地域は、南欧とアルプス地域のどちらかに集中している。不動産価格の上昇率が高いスペインとポルトガル、フランス、イタリアは、日照時間が長く、特定の季節における利用に非常に適している。
オーストリアとスイスは、複数の世代にわたって保有される傾向があり、物件の供給量が限定的であり、長期的に価値が保たれる可能性が高いことが特徴となっている。また、両国は安全性のスコアで、いずれも欧州で最も高いスコアを獲得している。そのほかオーストリアは、わずかながら外国人による不動産の所有に関する規制が緩く、若干ながら、外国人にとってより物件を購入しやすい地域となっている。
一方、グローバルな航空ネットワークを持つ米国は、「アクセスのしやすさ」で上位につけた。ただ、不動産の取得にかかる初期費用は、10カ国の中で最も高い。
北海道のニセコは、スノーリゾートとしての特色を理由に、外国人による直接投資が目覚ましく増加している。また、ニュージーランドのクイーンズタウンは、安定性と長期的な安全性を最重要視する購入者にとって、魅力的な地域となっている。
富裕層が別荘を購入したい地域トップ10
1. マヨルカ島/イビサ島(スペイン)
2. アルガルヴェ(ポルトガル)
3. コート・ダジュール/サントロペ(フランス)
4. コモ湖/コスタ・スメラルダ(イタリア)
5. ニセコ(日本)
6. アスペン:コロラド州/パームビーチ:フロリダ州/ハンプトンズ:ニューヨーク州(米国)
7. クイーンズタウン(ニュージーランド)
8. キッツビュール/レッヒ(オーストリア)
9. ミコノス島(ギリシャ)
10. ヴェルビエ/サンモリッツ(スイス)
別荘を購入する動機は、単純なものではない。この調査でも分析を試みているとおり、それは多くの場合において、金銭的な理由にとどまるものではない。なお、2026年初めに公表された報告書によると、別荘の購入は世界の高級物件取引の28%を占めている。
「共同所有」も選択肢
外国での住宅購入を検討しているなら、不動産に関する責任や使用する時間を分け合うと同時に、物件の管理や地域の最も高水準のアメニティの利用について、すべてを自分でこなす必要がなくなる共同所有を検討するのもいいかもしれない。
そうした所有形態ができる物件の例のひとつが、イタリア・トスカーナ地方の村にある約900年前に建てられた中世の邸宅「Casa Bianca(カーサ ビアンカ)」だ。別荘共同所有プラットフォームのPacaso(パカーソ)を通じて、石畳の道が続く丘の上にある小さな村、カスティリオンチェッロ・デル・トリノーロにある中世の建物の所有権を8分の1で54万9000ドル(約8700万円)から、購入することができる。
結局のところ、現代の富裕層の不動産購入者にとって、別荘を探すことは単に保有資産を増やすことが目的ではない。強い日差しを浴びた地中海沿岸であれ、スイスのアルプス山脈であれ、彼らは自ら厳選したライフスタイルの体験を求めている。


