宇宙

2026.05.16 09:15

ビールに続き醤油も。和歌山の醤油メーカーが宇宙醤油醸造に向けたプロジェクトを開始

プレスリリースより

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宇宙空間に麹菌を滞在させ、地上に持ち帰ってそれを使って醤油を醸造する。そんな計画が始まった。

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1881年創業の金山寺味噌の蔵元、新古商店をルーツにもつ和歌山県の醤油メーカー湯浅醤油は、月面で醤油を醸造する夢を抱いているが、その手始めとして、同社は粉状の麹菌を宇宙に送り、しばらく軌道上で宇宙空間に暴露した後、地上に帰還させるための準備を進めている。

このプロジェクトを支えるのは、宇宙実験の支援などを行うIDDK。同社は、実験装置の手配、打ち上げ、宇宙滞在、帰還までを一手に引き受けるサービスを提供する。IDDKは、そうした宇宙実験のパッケージを、あらゆる企業や地域産業が利用できる「研究開発インフラ」として確立させることを目指しているが、今回のプロジェクトはその具体的な第一歩となる。

湯浅醤油のある和歌山県は、今からおよそ800年前に法燈国師(心地覚心)が宋から持ち帰った金山寺味噌から醤油が造られた、日本の醤油発祥の地とされている。その伝統が宇宙へ引き継がれるということだ。計画では、今年中にアメリカのスペースXのロケットで実験装置が打ち上げられる予定。帰還した麹菌で醸造された醤油は2027年に販売されるという。

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実験装置の打ち上げ筐体。
実験装置の打ち上げ筐体。

これに先駆けて、三重県のクラフトビールメーカー二軒茶屋餅角屋本店が国際宇宙ステーションの微小重力下でビールの酵母を発酵させ、それを持ち帰って地上でビールを作る計画を発表している。今年から来年にかけて、ビールと醤油という日本の醸造技術が宇宙に飛び立つことになる。はたして、宇宙を見てきた麹菌は、どのような変化をもたらすか注目される。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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