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2026.05.10 13:00

マスクが18兆円投じる巨大工場、「真の勝者」がインテルである理由

wolterke - stock.adobe.com

恩恵を受ける可能性がある銘柄

この拡大の恩恵を受ける可能性のある米国企業は複数ある。

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インテル(INTC)は主要な生産パートナーだ。テラファブ計画では、開発中の最先端製造技術の1つであるインテルの14Aプロセスノードを活用する。この規模の顧客を獲得することは、TSMCやサムスンとの競争環境における重要局面で、インテルのファウンドリー事業を裏づけるものとなる。インテルの株主は、テラファブの生産実績から直接的な利益を得る。インテルがテラファブの製造における「戦略的プラットフォーム(基盤)」を提供する可能性は高い。

同イニシアチブはインテルの14A(14オングストローム)プロセス技術を採用する。テスラとスペースXには大量生産のリソグラフィに関する社内の専門性がないため、インテルの関与は不可欠だ。この先端技術をライセンスし、ファウンドリーのノウハウを提供することで、インテルは最先端かつ高効率なロジックチップを求める同計画の要件を支える。

アプライド・マテリアルズ(AMAT)は、材料工学装置の米国における重要な供給企業だ。テラファブには、原子層成膜(ALD)や化学機械研磨(CMP)向けの専用システムが必要となる。同施設は2ナノメートル未満のスケールを目指していることから、アプライド・マテリアルズの装置はトランジスタの物理層を構築するうえで必要となる可能性が高い。

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ただし、マスクが求める「光速」の建設スケジュールに合わせて、同社が装置の納入を迅速にスケールできるかどうかが重要となる。

ラム・リサーチ(LRCX)は、複雑な3Dチップアーキテクチャに不可欠なエッチングおよび成膜プロセスを担う。Optimusロボット向けの高性能AIチップは、メモリ帯域幅を最適化するために垂直方向のチップ積層を必要とする。ラム・リサーチの技術は、このパッケージングに必要なシリコン貫通電極(TSV:Through-Silicon Via)の精密エッチングを可能にする。同社の製品は、通常の車載チップには不要な、コンパクトで高性能な設計に対するテラファブの要件を満たし得る。

KLAコーポレーション(KLAC)は、チップの機能性を検証するために必要な計測および検査システムを供給する。テラファブが狙う14オングストロームの精度では、わずかな製造ばらつきがウエハーの完全な不良につながり得る。KLAの装置は、広帯域プラズマやレーザー技術を用いて原子レベルの欠陥を検出し、工場の「目」として機能する。

テラファブは月あたり10万回のウエハースタートを目指す。KLAの高速診断システムにより、エンジニアはプロセスの逸脱をリアルタイムで特定し、是正できる。この能力は、1190億ドルの投資を実現するために必要な高い歩留まりを達成するうえで極めて重要だ。KLAの監視がなければ、14オングストローム製造に伴う複雑性は、制御不能なスクラップ率を招くことになる。

forbes.com 原文

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