その他

2026.05.04 08:31

豪州の石油探査産業が復活、高騰する原油価格が追い風に

Adobe Stock

Adobe Stock

オーストラリアは世界の石油供給ラインの末端に位置し、液体燃料の備蓄が危険なほど低い水準にあることから、政府の最高レベルでパニックが発生し、ほぼ休眠状態にあった石油探査産業が目を覚ました。

advertisement

石油・ガス探査の再開ラッシュから生まれた初期の勝者が現れており、一部の投資家は数カ月で投資額を2倍にしている。

オメガ・オイル・アンド・ガスの株価は年初から108%上昇しており、過去1カ月だけで44%上昇した。これは、クイーンズランド州のボーエン炭田の南端に位置し、ブリスベンから200マイル(約320キロメートル)足らずの距離にあるタルーム・トラフと呼ばれる地質構造への関心によるものだ。

タルーム地域に権益を持つ別の企業、エリクサー・エナジーも80%上昇している。

advertisement

オメガとエリクサーはいずれも小規模企業だが、石油大手シェルによる大規模な発見と思われるものを追跡しているため、投資家の注目を集めている。

タルーム・トラフでシェルが発見したものについては秘密のベールに包まれているが、クイーンズランド州天然資源相のデール・ラスト氏は、これが「一世代で最も重要な陸上石油鉱区の1つ」になる可能性があると考えている。

さらに北のノーザンテリトリーでも興奮が高まっており、深部に埋蔵されたガス鉱床が、ビータルー・エナジーやタンボラン・リソーシズなどの探査企業にその潜在力を示し始めている。

日本も参入

日本最大級の石油・ガス企業であるインペックスは先月、ビータルーのプロジェクト地域に2億ドルの投資を約束した。老朽化したダーウィンの液化天然ガス(LNG)プラントのガス供給源になることを期待してのことだ。

オーストラリアの小規模石油・ガス企業への新たな関心は、主に中東での戦争によって引き起こされた原油価格の急上昇に直接起因している。

しかし、拡大要因となっているのは、州および国レベルでの不適切な政府政策であり、これらの政策は石油・ガス探査とプロジェクト開発を積極的に抑制してきた。

さらに悪いことに、液体燃料は常に世界市場で容易に入手できるという政府の見当違いな見解により、5つの石油精製所が閉鎖され、国内には2つの稼働施設しか残っていない。

不運も重なる

不運もこの不幸な方程式に加わり、精製所の1つが先週の大規模火災により部分的に操業停止に追い込まれた。

強硬な環境政策により、多くの石油企業がオーストラリアの産業から、そして国外へと追い出された。

液体燃料の干ばつが脅威に

風力や太陽光などの再生可能エネルギーを優先する政府の抑制政策の結果、液体燃料の干ばつが発生し、ディーゼルに大きく依存するオーストラリアの農業および鉱業を脅かしている。

経済不況を引き起こす恐れのある燃料不足により、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は、マレーシア、シンガポール、日本、ブルネイなどの友好国に液体燃料を求めざるを得なくなった。

不適切な政策と再生可能エネルギーへの見当違いな過信というこのカクテルが、石油、ガス、石炭などの化石燃料に恵まれた国で起こるべきではなかった経済危機の瀬戸際にオーストラリアを追い込んだのだ。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事