米国の4大航空会社は、機内でのモバイルバッテリーの保管と使用の制限を強化している。今年に入ってから、デルタ航空とユナイテッド航空はそれぞれ少なくとも3件のリチウムイオン電池関連の事故を報告している。
アメリカン航空は1日から、乗客のリチウムイオン電池式のモバイルバッテリーの持ち込みを2個までに制限した。電源が入っているモバイルバッテリーは座席のポケットやテーブルなど、見える場所に置かなければならない。電源が切れているものはこれまで通り、機内持ち込み手荷物に入れることが許可される。
昨年、米国の航空会社として初めてモバイルバッテリーの持ち込み制限を導入したサウスウエスト航空は最近、乗客1人につき1台までとする措置を強化し、座席上の荷物棚への収納も禁止した。ユナイテッド航空も3月1日以降、乗客に対し、モバイルバッテリーを座席上の荷物棚には収納せず、手元に置くよう求めている。デルタ航空でも、乗客が持ち込めるモバイルバッテリーは2台までに制限され、座席上の荷物棚には収納せず、手の届く場所に置いておかなければならない。
米連邦航空局(FAA)によると、今年に入ってからこれまでに航空機内で28件のリチウム電池による火災が発生しており、うち22件は検証済み、6件は調査中だという。週平均に換算すると、1.9件に相当する。
FAAが2006年にこうした事象の記録を開始して以降、717件のリチウム電池関連の機内事故が発生しており、その40%近くに当たる281件がモバイルバッテリーによるものだった。
リチウムイオン電池を搭載した電子機器の普及に伴い、近年、航空機内での発煙や火災の発生件数が増加している。昨年、旅客機と貨物機で、煙、火災、異常な発熱を伴うリチウム電池関連の事故がFAAに報告された件数は、前年の89件から増加し、97件に上った。2014年の報告数はわずか9件で、93%増加したことになる。



