宇宙

2026.05.03 13:00

冥王星はなぜ「惑星ではない」のか 天文学者が明かす除名の科学的根拠

冥王星のトゥルーカラー(人の目で見た感覚に近い色で表示した)合成画像。NASAの無人探査機ニュー・ホライズンズが2015年に約45万kmの距離から撮影した画像で作成(NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Southwest Research Institute)

冥王星は惑星か?

太陽系は太陽から外側に向かうにつれて、まず比較的小型の岩石惑星があり、次に大型の巨大惑星が並び、その次に本当にちっちゃい(地球の月よりも小さい)冥王星がある。その理由を考えたことがあるだろうか。答えは簡単だ。

advertisement

冥王星は惑星ではなく、カイパーベルト天体だからだ。

太陽系が誕生した時に残された物質のかけらの1つにすぎないわけだ。カイパーベルトには冥王星くらいの大きさの天体が他にも数個あるため、それほど特別な存在というわけではない。

現在知られている最大級のカイパーベルト天体の写真イラスト。準惑星エリス(Xena、2003 UB313)は冥王星よりやや大きいが、エリスが惑星でないことを嘆いている人は誰もいない(NASA, ESA, and A. Feild (STScI))
現在知られている最大級のカイパーベルト天体の写真イラスト。準惑星エリス(Xena、2003 UB313)は冥王星よりやや大きいが、エリスが惑星でないことを嘆いている人は誰もいない(NASA, ESA, and A. Feild (STScI))

いや、わかった。特別な存在ではあるけれども、それは単にKBOすべてが特別だからにすぎない。惑星系(地球外生命を育んでいるかもしれない惑星系も含めて)がどのように形成されるかを理解するには、KBOに隠された手がかりを利用する必要がある。

advertisement

だからこそ、冥王星のことで泣き言など言わなくてもいい。格下げされたなんて全くそんなことはない。われわれ天文学者は、2006年に分類を変更した際に、冥王星を侮蔑するつもりは毛頭なかった。「太陽系には、これまで考えられていたよりもっとたくさんの天体が存在する。冥王星はその最初の発見例だ」と、皆に伝えようとしただけだ。

なので、もうこれ以上泣き言はよそう。冥王星の運命は祝うべきもので、悲嘆すべきものではない。太陽系については以前よりも多くのことがわかってきているのだ。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事