テイラー・スウィフトは米国特許商標庁に対し、3件の商標出願を行った。うち2件は自身の声に、1件は肖像に関するもので、同意なくAI生成コンテンツに本人の人格が使われる事例が相次いだことを受けた動きだ。
出願3件の内容は声2件・肖像1件──フレーズと衣装まで指定
米国時間4月24日、出願はTASライツ・マネジメントが行った。同社はテネシー州ナッシュビルに拠点を置き、スウィフトの知的財産を管理・保護・ライセンスする目的で2011年に設立された企業だ。
出願のうち2件は「サウンドマーク(音商標/音響商標)」で、独自性のある音の要素を保護する、比較的知られていない種類の商標だ。
スウィフトが商標登録を求めているのは、自分の声で発したフレーズで、「Hey, it's Taylor Swift」や「Hey, it's Taylor」を含む。
3件目の出願は、黒いストラップのピンクのギターを手にし、シルバーのアクセントが入った多色のボディスーツとブーツを着用したスウィフトを描く視覚的商標(図形商標)の保護を求めるもので、最近のパフォーマンスと結びついた装いだ。
スウィフトはすでに、自身の名前に関連する50件超の商標を保有している。
AIを使った無断利用による被害──チャットボット、露骨画像、偽の支持表明
スウィフトは、AIが本人の同意なく個人のアイデンティティを複製し得ることを示す著名な例となっている。本人の画像や声は、チャットボットでのやり取りからオンラインで拡散する露骨な画像に至るまで、さまざまな無許可コンテンツに登場してきた。
この問題は2024年の選挙戦でさらに注目を集めた。ドナルド・トランプ大統領が、スウィフトが自分を支持しているかのように偽って示唆するAI生成画像をトゥルース・ソーシャルに投稿したためだ。そこには、「Taylor wants you to vote for Donald Trump(テイラーはドナルド・トランプへの投票を望んでいる)」というメッセージを掲げた、アンクル・サムの募集ポスター風のものも含まれていた。トランプはその後、「I accept !(受け入れる!)」というコメントとともに追加の画像も投稿した。
Forbesはスウィフトの純資産を20億ドル(約3180億円。1ドル=159円換算)と推計している。その主な要因は「Eras Tour(エラズ・ツアー)」による収益と、音楽カタログの価値だ。



