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2026.05.02 11:15

白亜紀の食物連鎖の頂点はタコだった 恐竜時代の海を支配した獰猛な王者

プレスリリースより

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白亜紀後期の海で食物連鎖の頂点に君臨していた生物と聞けば、モササウルスのようないかにも強そうなヤツを思い浮かべるが、じつは、当時の海の王者はタコであったことが、その顎の化石から判明した。

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北海道大学、ルール大学、高輝度光科学研究センター、モルゲンロット、大阪公立大学、新潟大学、中央大学による共同研究グループは、大規模3Dデータを可視化するAIモデルを開発し、今から約1億〜7200万年前の白亜紀後期のタコ類の顎の化石を解析し、当時のタコの体のサイズや生態を復元した。

それによると、白亜紀後期のタコは全長が7〜19メートルあり、最大のものは同時期に生息していたモササウルスを超えることがわかった。また、顎の表面の摩耗痕やひびから、硬い殻や骨を噛み砕いて食べる「獰猛な捕食者」であったことも判明した。

陸上では食物連鎖の頂点に脊椎動物がいるが、その脊椎動物と無脊椎動物のタコの関係は遠い。しかし、そこには多くの共通点があるという。まず、脊椎動物は殻やウロコといった体表を覆う硬組織を捨てて敏捷に動ける運動能力を手に入れたことで最強の捕食者となったのと同様に、タコも、脊椎動物から約1億年遅れて殻を捨て、運動能力を高めた。また両者とも、効率的な捕食を可能とする顎を手に入れている。

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タコという無脊椎動物が食物連鎖の頂点にあったという今回の発見は、「長らく脊椎動物が中心だった海洋生態系の復元に見直しを迫り、生命進化史のより高解像度な理解につながる」と研究グループは考えている。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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