米航空各社の第1四半期決算報告によると、記録的な売上高を計上した一方で、ジェット燃料価格の高騰により、支出が大幅に膨らんでいる実態が明らかになった。
アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空の米航空大手4社はいずれも第1四半期の売上高が過去最高を記録したと発表した。その一方で、ジェット燃料費の高騰により増収分は相殺され、アメリカン航空とデルタ航空は赤字となった。
英調査会社アーガス・メディアによると、ジェット燃料は22日時点で1ガロン(約3.8リットル)当たり4.23ドルとなった。8週間近く前に米国とイスラエルがイランへの空爆を開始して以来、69%上昇している。
ユナイテッド航空とアメリカン航空は今週、ジェット燃料費の高騰を受けて2026年の業績見通しを下方修正したが、サウスウエスト航空は通期の業績予想の更新を見送った。
アメリカン航空は投資家に対し、2026年のジェット燃料費が40億ドル(約6400億円)増加すると伝えた一方、デルタ航空は第2四半期だけで燃料費が20億ドル(約3200億円)増加するとの見通しを示した。サウスウエスト航空のボブ・ジョーダン最高経営責任者(CEO)は23日、投資家に対し、第2四半期にジェット燃料が「10億ドル(約1600億円)規模の逆風」になると述べた。
アメリカン航空のデボン・メー最高財務責任者(CFO)は23日、投資家に向け、「ジェット燃料価格の上昇により、今四半期は黒字化に至らなかった」と説明した。同社は第1四半期にジェット燃料費として4億ドル(約640億円)の追加支出があったと報告した。この追加費用はイランへの空爆開始以降の3月に計上された。サウスウエスト航空によると、イランへの空爆が開始されて以降、「航空業界全体にわたる運賃改定」が6回行われてきた。
ガソリン価格比較サイトを運営する米ガスバディーの石油分析責任者パトリック・デハーンはフォーブスに対し、米国は日量約1300万バレルの原油を生産し、カナダから日量約400万バレルを輸入しているため、他国に比べてジェット燃料価格上昇の影響を「やや受けにくい」と説明した。それでもなお、燃料費の高騰は米国の航空会社の収益を圧迫している。
同国で最も経営が不安定な航空会社3社は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)以降、黒字化に苦戦している格安航空会社のフロンティア航空とジェットブルー航空、そして米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用下で、政府との間で5億ドル(約800億円)の救済措置を巡る交渉が最終段階にある格安航空会社のスピリット航空だ。



