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2026.04.23 12:00

ヒューマノイドロボット、2025年に製造・出荷された「90%は中国製」

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大手ベンチャーキャピタルが、ロボットへの投資は大幅に不足していると指摘している。2025年に製造・出荷されたヒューマノイド(人間型)ロボットの実に90%が中国製だったという事実を踏まえての警告だ。

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Bessemer Venture Partners(ベッセマー・ベンチャー・パートナーズ)が発表した新たなレポートは、次のように述べている。「過去5年間で3000万ドル(約47億8000万円)以上を調達したソフトウェア企業は745社にのぼる。これに対し、ロボット分野で同規模の資金を得たのはわずか42社だ。ロボットの潜在的な市場規模は、世界全体のソフトウェア支出の30倍であるにもかかわらず、資金提供を受けた企業数はソフトウェア分野の18分の1にとどまっている」。

大半のアナリストは、今後10年間でロボット分野が50倍の成長を遂げると予測している。ベッセマーのパートナーであるジェレミー・レヴィンも「今後10〜20年で、地球上のロボットの数は10万倍に増えるでしょう」と語る。

この見通しだけでも、ロボット産業が構造的な投資不足にあることは明らかだが、もうひとつ見過ごせない要因がある。地政学だ。

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同レポートが指摘し、筆者もこれまで報じてきたとおり、2025年に出荷されたヒューマノイドロボットのほぼ90%は中国製であった。ヒューマノイド分野はまだ黎明期にあり発展途上にもかかわらず、これは驚異的な支配力である。筆者自身が業界マッピングを行った結果でも、ヒューマノイドロボット企業の大多数が中国に本社を置いていることは明白で、中国籍161社を確認した一方、米国ははるかに少ない(ただし留意すべき点がある。ヒューマノイドはロボット産業全体のごく一部を占めるにすぎない。現時点でもっとも注目を集め、話題性の高い分野であるというだけのことだ)。

ベッセマーは、中国がこの分野を支配している状況は軍事面でも問題だと強調し、「各国は、もはや無視できない結論に達しつつあります。ロボットは現代の戦争の本質を根本から変えるものです」と指摘している。

ベッセマーのレポートに掲載されたその他の予測は以下のとおりだ。

1. ロボットにも「ChatGPTの瞬間」が訪れる 

ChatGPTが登場したとき、AIは一気に身近なものとなり、爆発的に普及した。ロボットではまだそのような瞬間は到来していないが、間もなくやってくるだろう。

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翻訳=酒匂寛

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