2. 資本力のある大手ロボット企業が勝つ
ロボットの性能向上にはデータが不可欠であり、その取得には多大なコストがかかる。大規模なロボット企業は、より多くの稼働ロボット群を抱えるため、他社より速くデータを蓄積し、改善のスピードでも上回ることになる。
3. 勝者となるロボット企業はごくわずか──「50社にも満たない」
人材の集中により、ロボット産業で勝ち残る企業はごく少数に絞られる。ベッセマーによれば、主要な勝者は50社未満になるという。
4. フルスタック企業が最大の価値を獲得する
LLM(大規模言語モデル)の分野では、OpenAIやアンソロピックのような基盤モデル企業が価値の大部分を握っている。ロボット分野でも、ソフトウェアとハードウェアを垂直統合したフルスタック企業が最大の利益を手にするだろうとベッセマーは予測する。
5. 防衛ロボット企業が最大規模のエグジットを達成する
ロボット分野で初の500億ドル(約7兆9700億円)規模のIPO(新規株式公開)を実現するのは防衛関連企業になるとベッセマーは述べ、具体的にはAndurilや、自律航行船を手がけるSaronicの名を挙げている。
6. ロボット・バブルは存在しない
50倍規模の成長が見込まれる状況を考えれば、現在のロボットへの投資はむしろ過少であるとベッセマーは主張する。
総じて、ベッセマーはロボット産業の将来に対して極めて強気の姿勢をとっている。しかし、道のりはまだ遠い。信頼性と性能には依然として疑問符がつき、その両方を向上させるには、はるかに多くのデータが必要である。
Argus Systemsのリサ・ヤンCEOは次のように語る。「ロボットにおけるデータ問題は、解決にはほど遠い状況です。Waymoでの経験から学んだのは、実環境での運用を始めると、より困難で専門的なデータのキュレーション(収集・整理)やラベリング(分類・注釈付け)の問題が時間とともに浮上してくるということです。信頼性を99%から99.9%に引き上げるのは、大半の人が想像するよりもはるかに長い時間を要する険しい道のりなのです」
派手なロボットダンスや、ヒューマノイドロボットのハーフマラソンでの好タイムといった華やかな成果があっても、成功が一朝一夕に訪れるわけではない。
現在ステルスモード(非公開段階)のロボット企業を共同創業中のフィリップ・ウーはこう述べている。「大半の人が予想するよりも、タイムラインはずっと長いものです。汎用ロボットの実現にはまだ5年以上かかるでしょう」


