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2026.04.23 13:00

OpenAIの資本構成表流出 MSの18倍のリターン、ソフトバンクの8兆円の含み益、アルトマンは持分ゼロ

Rafael Henrique - stock.adobe.com

初期ベンチャーキャピタル:驚異的な倍率、控えめなドルベースのリターン

コースラ・ベンチャーズは0.18%の持分を保有し、その価値は現在15億ドル(約2380億円)に達する。同社は、パートナーのヴィノッド・コースラが、当時この企業に対して従来のデューデリジェンスを行う方法がないことを認めていた2019年に、OpenAIに5000万ドル(約79億6000万円)を投資した。再構成された表は、取得原価がおよそ5000万ドルで、現在価値が15億ドルであることを示し、約30倍の倍率となる。コースラ規模のファンドとしては絶対額のリターンも十分に大きいが、持分が小さいため、このポジションはマイクロソフトの持分ほどのインパクトは持たない。検証にはなるものの、決定的な意味を持つポジションではない。

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俳優アシュトン・カッチャーが共同創業したファンド、サウンド・ベンチャーズは、初期ラウンドの取得原価がおよそ2000万〜3000万ドル(約31億8000万〜47億8000万円)に対し、現在価値は推計13億ドル(約2070億円)で、倍率にして約43倍となる。参考までに、サウンド・ベンチャーズは比較的小規模なファンドである。倍率は例外的だが、絶対額は控えめだ。

ジョシュ・クシュナー率いるスライブ・キャピタルは約35億ドル(約5570億円)を投資し、持分1.98%(評価額169億ドル)を保有、倍率は4.8倍となる。スライブは2024年10月の66億ドル(約1兆510億円)のラウンドを主導し、シリーズE、F、Gを通じて一貫して参加してきた。レイトステージでの参入にもかかわらず134億ドル(約2兆1300億円)の含み益があり、この表に載っている純粋なVCのなかでは最大級のドルベースのリターンを記録している。

サム・アルトマンの持分はゼロ

この表では、サム・アルトマンの持分は全ての欄でTBD(未定)とされている。公開報道により、2019年以降同社を率いてきた彼が、自身の率いる企業に持分を持っていないことが確認されている。

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OpenAIの取締役会議長ブレット・テイラーは2024年10月にCNBCに対し、具体的な株式付与の数値は決まっていないと述べ、アルトマン本人も全社集会で「巨額の持分」付与が控えているとの報道を否定した。株式付与はPBCへの転換の一環として未決のままである。

8520億ドル(約135兆6000億円)の評価額に達する企業を統括するCEOが持分を一切保有しないという状況は、現代テックの構造として類例がない。

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