経済

2026.04.19 17:00

なぜS&P 500だけに投資してはいけないのか──知っておきたいリスクと分散投資のメリット

Mojahid Mottakin - stock.adobe.com

分散投資のメリット

「失われた10年」(2000年1月〜2009年12月)において、S&P 500のリターンがマイナスだったことを確認した。しかし、市場のあらゆる領域でそうだったわけではない。この期間、小型株のリターンは年平均7.94%、国際的な割安銘柄は年平均7.07%、新興国は年平均10.89%だった。

advertisement

小型株プレミアム

ディメンショナル・ファンズの2025年9月時点の調査によれば、直近数年ではS&P 500が小型株を上回っている。過去10年の平均年率リターンは、S&P 500が15.3%であるのに対し、小型株は11.01%だった。しかし、1927年以降の小型企業の平均リターンは、大型企業を1.61%上回っていた。その約100年の期間では、小型株ポートフォリオの規模はS&P 500ポートフォリオのほぼ5倍になっていただろう。

バリュープレミアム

ノーベル賞受賞者ユージン・ファーマは、厳密な学術研究を経て、株価が簿価に比べて低い企業(バリュー企業)が、株価が簿価に比べて高い企業(グロース企業)を上回ることを見いだした。1927年から2022年までのアウトパフォーム率は4.4%だった。つまりこの95年間では、バリュー・ポートフォリオはグロース・ポートフォリオに比べて資産がほぼ60倍になっていた計算になる。

国際分散投資

相関が1未満のものをポートフォリオに加えると、分散効果が生まれる。先進国の広範な市場指数やグローバル指数は、米国市場との相関が最も高い一方で、新興国は相関が低い部類に入り、最大の分散効果をもたらし得る。

advertisement

J.P.モルガンの「Guide to the Markets 2025年第4四半期版」によれば、2025年のリターンは、新興国が34.4%、米国外の先進国が31.9%、S&P 500が17.9%だった。また、世界の株式に占める米国の比率は64%で、残る36%には大きな国際投資機会があることも示された。

目標を考える

S&P 500に連動する株式100%のポートフォリオに投資する前に、自分の実際の目標とリスク許容度を考えるべきだ。目標が短期である場合や、大きな変動に敏感な場合は、リスク許容度を評価し、それに応じてポートフォリオのバランスを取ることを検討したい。目標の理解や管理、リスク許容度の把握、最適なポートフォリオの選定に支援が必要なら、資格を持つ金融専門家に相談することも選択肢となる。

結論

S&P 500だけに投資すれば、米国市場に幅広くエクスポージャーを持てる一方で、集中、バリュエーション、分散の限定といったリスクを伴う。小型株、バリュー株、国際市場を検討することは、リターンの向上とリスク低減につながり得る。ポートフォリオは自らの金融目標とリスク許容度に整合させるべきである。分散投資は長期的成功の鍵であり、金融専門家への相談は投資戦略の最適化に役立つ。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事