北米

2026.04.15 12:30

米最新鋭空母ジェラルド・フォード、ついに最長展開記録を更新へ 「300日超え」ほぼ確実に

米海軍最大・最新鋭の原子力空母「USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)」。2026年3月23日、ギリシャ・クレタ島のスダ湾にて(Carl Court/Getty Images)

米海軍最大・最新鋭の原子力空母「USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)」。2026年3月23日、ギリシャ・クレタ島のスダ湾にて(Carl Court/Getty Images)

米海軍が誇る最大・最新鋭の原子力空母「USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)」が今週、新記録を樹立する。もっとも、それは乗組員にとってはできれば避けたかったであろう好ましくない事態だ。同艦は14日(日本時間15日)、派遣開始から294日を迎え、ベトナム戦争後の米空母の最長展開記録に並ぶ。

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294日間という現在の記録は、ニミッツ級空母の5番艦「USSエイブラハム・リンカーン(CVN-72)」が2019年4月~2020年1月の展開で打ち立てたものだ。

ジェラルド・R・フォードの派遣期間が300日を超えることはほぼ確実で、「ベトナム戦争後」の記録更新にとどまらず、ベトナム戦争中の最長記録である空母「USSミッドウェイ(CVA-41)」の332日間さえも上回る可能性がある。

ミッドウェイの展開任務は1972年4月10日から1973年3月3日まで続き、英雄的行為として大統領部隊感状(PUC)を授与された。この展開期間は、米海軍において空母の長期運用の指標となってきた。

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複数地域で多岐にわたる作戦に従事

ジェラルド・R・フォードの派遣期間が丸1年におよぶ可能性は低いものの、2025年6月24日に米東海岸のノーフォーク海軍基地を出港して以来、乗組員たちは4つの季節を海上で過ごしてきた。そして再び初夏を迎えようとする今、乗組員が積んできた経験は確実に、重ねた季節の数以上に濃い。

ジェラルド・R・フォードが中東に向かうことは、当初より予想されていた。2023年10月のイスラエルによるガザ侵攻開始以降、米海軍は中東への空母の展開を続けていたからだ。しかし、最新鋭空母と打撃群は予想に反して北海に向かい、ノルウェーのオスロに寄港した後、9月下旬~10月上旬に「ハイ・ノース」と呼ばれる欧州北極圏で北大西洋条約機構(NATO)軍との共同作戦に参加。アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「USSウィンストン・S・チャーチル(DDG-81)」と共に、ノルウェー海でノルウェー空軍との合同飛行・攻撃演習を行った。

この演習後、ジェラルド・R・フォードは地中海へ派遣され、10月1日にジブラルタル海峡を通過。だが、欧州海域での活動は短期間に終わる。同月後半、クロアチアのスプリトに寄港した際、ピート・ヘグセス米国防長官がカリブ海への派遣を命じたためだ。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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