300日を超える航海は尋常ではない
これほど長期にわたる空母の展開は、現代においては決して一般的ではない。少なくとも、これまではそうだった。だからこそジェラルド・R・フォードの派遣期間が300日以上続く可能性がある事実は注目に値する。
だが、ここで指摘すべきは、米海軍が保有する就役中の原子力空母が11隻しかなく、それすら実際のところ名目上の艦数でしかないという点だ。
現役最古の米海軍空母「USSニミッツ(CVN-68)」は現在、米西海岸北部のワシントン州ブレマートンから東海岸のバージニア州ノーフォークへ向かって航行中で、当初は同地で5月に退役する手筈だった。ところが、ジェラルド・R・フォード級空母の2番艦「USSジョン・F・ケネディ(CVN-79)」の引き渡しが遅れているため、退役は来年3月まで延期されることとなった。
とはいえ、ニミッツが再び海外展開任務に就くことはおそらくないだろう。母港移転の航海は親善と送別の旅であり、その間、中南米の同盟国・友好国の海軍との共同作戦に参加する。
ジェラルド・R・フォードは短く見積もっても、ニミッツ級空母「USSジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77)」と交代するまでは地中海への展開を継続する見通しだ。ニミッツ級の10番艦にして最終艦のジョージ・H・W・ブッシュは3月末にノーフォーク海軍基地を出港した。
ただ、米国は先週末にイランと和平合意に至ることができず、ドナルド・トランプ大統領はホルムズ海峡の封鎖を誓っているため、ジェラルド・R・フォードの展開期間はさらに延びる可能性がある。問題は、それがどのくらいの期間になるかだ。


